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資料1-2-13診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (17 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》 |
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<診断基準>
原発性高シュウ酸尿症Ⅰ型の診断基準
A.症状
発症は乳児期より 50 歳までみられるが、半数以上の症例は5歳以前に、90%以上は 25 歳までに尿路結
石の典型的症状である腎仙痛や無症候性血尿で発症する。その後、尿路結石を繰り返し、腎石灰化症、腎不
全が進行して、ほとんどの症例で末期の腎不全状態に陥る。診断時までの臨床経過としては、①乳児期に腎
結石から腎不全で、②小児から思春期に反復性尿路結石から腎不全で、③成人期に結石で、④腎移植後の
再発で、⑤家族歴より発症前に、など多岐に渡る。
腎以外の症状では、致命的な症状として心筋内へのシュウ酸カルシウム沈着による不整脈が挙げられ、本
症の透析患者の死因の半数を占めている。さらに痛風に類似した骨痛や網膜症、歯の異常、末梢神経障害、
腎不全による成長障害などがみられる。
B.検査所見
1.生化学的検査
尿中シュウ酸、グリコール酸排泄量、血中シュウ酸値の増加を認める。原発性高シュウ酸尿症Ⅱ型ではグ
リコール酸の尿中排泄増加は認めず、L-グリセリン酸の尿中排泄増加を認める。
2.腎エコー、単純 CT
腎、上部尿管、膀胱近傍の結石による上部尿路の閉塞のため水腎、水尿管の所見を呈する。さらなる診
断には単純 CT が推奨される。
3.肝生検による AGT 酵素活性の測定
C.鑑別診断
以下の疾患を鑑別する。
繰り返す尿路結石症、腎石灰化症
D.遺伝学的検査
1.AGXT 遺伝子の病原性変異
<診断のカテゴリー>
(1)症状で述べた項目
(2)尿中シュウ酸、グリコール酸排泄量、血中シュウ酸値の上昇
(3)肝生検による AGT 酵素活性の低下
(4)AGXT 遺伝子変異を認める。
Definite としては、下記①又は②のいずれかに該当する症例とする。
①上記、診断基準(3)又は(4)の項目を満たすもの
②(3)および(4)が未実施でも(1)及び(2)の項目を満たすもの
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原発性高シュウ酸尿症Ⅰ型の診断基準
A.症状
発症は乳児期より 50 歳までみられるが、半数以上の症例は5歳以前に、90%以上は 25 歳までに尿路結
石の典型的症状である腎仙痛や無症候性血尿で発症する。その後、尿路結石を繰り返し、腎石灰化症、腎不
全が進行して、ほとんどの症例で末期の腎不全状態に陥る。診断時までの臨床経過としては、①乳児期に腎
結石から腎不全で、②小児から思春期に反復性尿路結石から腎不全で、③成人期に結石で、④腎移植後の
再発で、⑤家族歴より発症前に、など多岐に渡る。
腎以外の症状では、致命的な症状として心筋内へのシュウ酸カルシウム沈着による不整脈が挙げられ、本
症の透析患者の死因の半数を占めている。さらに痛風に類似した骨痛や網膜症、歯の異常、末梢神経障害、
腎不全による成長障害などがみられる。
B.検査所見
1.生化学的検査
尿中シュウ酸、グリコール酸排泄量、血中シュウ酸値の増加を認める。原発性高シュウ酸尿症Ⅱ型ではグ
リコール酸の尿中排泄増加は認めず、L-グリセリン酸の尿中排泄増加を認める。
2.腎エコー、単純 CT
腎、上部尿管、膀胱近傍の結石による上部尿路の閉塞のため水腎、水尿管の所見を呈する。さらなる診
断には単純 CT が推奨される。
3.肝生検による AGT 酵素活性の測定
C.鑑別診断
以下の疾患を鑑別する。
繰り返す尿路結石症、腎石灰化症
D.遺伝学的検査
1.AGXT 遺伝子の病原性変異
<診断のカテゴリー>
(1)症状で述べた項目
(2)尿中シュウ酸、グリコール酸排泄量、血中シュウ酸値の上昇
(3)肝生検による AGT 酵素活性の低下
(4)AGXT 遺伝子変異を認める。
Definite としては、下記①又は②のいずれかに該当する症例とする。
①上記、診断基準(3)又は(4)の項目を満たすもの
②(3)および(4)が未実施でも(1)及び(2)の項目を満たすもの
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