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資料1-2-13診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (38 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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239 ビタミン D 依存性くる病//骨軟化症
○ 概要
1.概要
ビタミン D 依存性くる病//骨軟化症 は、 、 ビタミン D 依存症ともいい、遺伝性に天然型ビタミン D に対
する抵抗性を示すくる病(骨軟化症)を来す疾患で、生理量のビタミン D ではその作用が不足する病態であ
る。通常生後数か月以内に、くる病所見や、低カルシウム血症によるテタニーやけいれんで発症する。比較
的頻度が高いのは、腎臓の 25 水酸化ビタミン D-1α水酸化酵素遺伝子(CYP27B1)の不活性型変異により
ビタミン D 活性化が障害されるビタミン D 依存症1A 型(Vitamin D- dependent rickets, type 1:VDDR 1)
VDDR1A) と、 、 ビタミン D 受容体遺伝子 (VDR)の不活性型変異によりビタミン D の作用が障害される
ビタミン D 依存症2型((Vitamin D- dependent rickets, type 2:VDDR 2)に分類されるである。さらに、ごく少
数例であるが、肝臓のビタミン D-25 位水酸化酵素遺伝子(CYP2R1) の不活性型変異によりビタミン D 活性
化が障害されるビタミン D 依存症 1B 型(Vitamin D-dependent rickets, type 1B:VDDR1B)や 25 水酸化ビ
タミン D や 1,25 水酸化ビタミン D を不活性化する CYP3A4 の機能獲得型変異によりビタミン D 代謝が亢進
するビタミン D 依存症 3 型(Vitamin D dependent rickets, type 3:VDDR3)が報告されている。
2.原因
ビタミン D 依存症1A 型: 25 水酸化ビタミン D-1α水酸化酵素遺伝子の異常、ビタミン D 依存症2型:ビタ
ミン D 受容体遺伝子の異常の2つに分けられる。しかし、活性型ビタミン D の治療量に症例により差がある
こと、自然軽快する例があること、2型の症状の一つの禿頭は病態が不明で治療法がないことなど、機序
が不明な点が残されている。ビタミン D-25 位水酸化酵素遺伝子の変異であるビタミン D 依存症 1B 型、

CYP3A4 の機能獲得型変異であるビタミン D 依存症3型が追加された。
3.症状
通常生後数か月以内に、くる病所見や、低カルシウム血症によるテタニーやけいれんで発症する。その他
さらに、骨変形や成長障害、筋力低下、骨痛などを認める。検査所見として、低リン血症、高 ALP 血症、高
PTH 血症を呈する。血中 1,25(OH)2D の濃度は、1A 型では低値で、2型では高値となる。2型では禿頭を
伴う事が多い2 型では禿頭を伴う事が多い。1B 型では、血中 25(OH)D 濃度は低値、血中 1,25(OH)2D 濃
度は正常~高値である。3 型では、血中 25(OH)D 濃度、血中 1,25(OH)2D 濃度は低値である。
4.治療法
・ビタミンD依存症1A型
生理量のビタミンD投与に抵抗する(3,000~4,000単位ビタミンDの4週間の治療に反応しない)のに対
し、活性型ビタミンDを治療に用いれば通常量で治癒させうる。アルファカルシドールで初期量約0.1µg/kg/
日、維持量0.05µg/kg/日程度投与すると、早期に血清カルシウム値は増加し、2~3か月でくる病の骨所見
の改善がみられる。
・ビタミンD依存症2型

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