よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1-2-13診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (21 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

235 副甲状腺機能低下症
○ 概要
1.概要
副甲状腺機能低下症は、副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)分泌低下による PTH 作用障害
から低カルシウム血症や高リン血症が惹起され、主に低カルシウム血症による症状が問題となる疾患であ
る。
2.原因
副甲状腺機能低下症の原因は、遺伝子異常、頸部手術後、肉芽腫性疾患、免疫異常など、多岐に渡る。
3.症状
低カルシウム血症による口周囲や手足などのしびれ感・錯感覚、テタニー、喉頭痙攣、全身痙攣が問題と
なる場合が多い。これに加え、白内障や大脳基底核の石灰化、抑うつ、不整脈、皮膚や毛髪の異常など、
多彩な症候を呈しうる。
4.治療法
テタニーや全身痙攣などに対しては、グルコン酸カルシウムの静脈投与が行われる。慢性期の治療には、
血中カルシウム濃度を上昇させるために活性型ビタミン D3 製剤が主として使用される。これに加え、カルシ
ウム製剤が併用される場合がある。ただしこれらの治療は、病因に基づく治療法ではなく、高カルシウム血
症や高カルシウム尿症、腎石灰化や尿路結石、腎機能障害などの有害事象を惹起する場合がある。
5.予後
現状の治療により、血中カルシウム濃度を上昇させ、テタニーや全身痙攣を予防することはある程度可
能である。ただし、不規則な服薬や食事量低下によるカルシウム摂取量の減少などにより、症状が出現す
る場合がある。さらに上述のように、治療薬による有害事象が問題となる場合もある。

- 21-