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資料1-2-13診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (67 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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<診断基準>
Definite を対象とする。
1.臨床所見


意識障害、けいれん

低血糖によって起こる。急激な発症形態から急性脳症、肝機能障害を伴う場合はライ(Reye)様症候群と臨
床診断される場合も多い。


心筋症状

心筋症は新生児期発症例で見られることがあり、治療に難渋する。


不整脈

心筋症に伴うことが多い。


肝腫大

病勢の増悪時には著しい腫大を認めることもあるが、間欠期には明らかでないことも多い。


骨格筋症状

ミオパチー、筋痛、易疲労性を呈することが多い。本疾患ではしばしば横紋筋融解症を来す。幼少時には
肝型の臨床像であっても、年長になるに従い、骨格筋症状が中心となる症例がある。


消化器症状
乳幼児期発症型において、低血糖時に嘔吐が主訴になることがある。



発達遅滞
診断に至らなかった急性発作からの回復後や繰り返す低血糖発作によると考えられる。

2.参考となる検査所見
①低~非ケトン性低血糖
低血糖の際に血中及び尿中ケトン体が低値となる。血中ケトン体分画と同時に血中遊離脂肪酸を測定し、
遊離脂肪酸/総ケトン>2.5、もしくは遊離脂肪酸/3−ヒドロキシ酪酸>3.0 であれば本症を含む脂肪酸β 酸化
異常が疑われる。
②肝逸脱酵素上昇
肝逸脱酵素の上昇を認め、急性期には脂肪肝を合併していることが多く、画像診断も参考になる。
③高クレアチンキナーゼ(CK)血症
非発作時に軽度高値でも、急性期には著明高値となることもある。
④高アンモニア血症
急性発作時に高値となる。
⑤筋生検
診断に筋生検が必須ではないが、筋生検の所見では赤筋を中心に所見がみられ、赤色ぼろ線維や Oil red
O 染色での強反応脂肪滴を認める場合には脂肪酸代謝異常症を強く疑う所見になる。
3.診断の根拠となる特殊検査
①アシルカルニチン分析(タンデムマス検査)所見

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