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資料1-2-13診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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伝子異常に起因する様々な代謝障害と多岐にわたる臨床像を呈している。一方、それらのタンパクのペルオ
キシソームへの輸送に関わる PEX 遺伝子異常によるペルオキシソーム形成異常症では、これまで 13 個の原
因となる PEX 遺伝子が知られており、臨床的にはペルオキシソーム代謝機能全般の障害により重篤な症状
を来す最重症のツェルベーガー症候群から、より軽症の臨床型まで存在している。また近年の網羅的遺伝子
解析技術の進歩により PEX 遺伝子異常症やβ酸化系酵素欠損症で、大脳白質や小脳等の病変に基づく神経
症状を呈する臨床亜型が報告されている。
3.症状
ペルオキシソーム病の極型であるツェルベーガー症候群では、出生直後からの筋緊張低下や異常顔貌を
呈し、脳肝腎など全身に重篤な障害を来す。ペルオキシソーム病に共通する症状は認めないが、疾患ごとに
発達障害から神経障害(けいれん、知能障害など)、視覚、聴覚の異常から肝臓、腎臓、骨など全身に様々な
症状がみられる。発症時期や臨床経過も疾患ごとに異なり、同じ疾患でも症状や重症度には幅がある。
4.治療法
多くのペルオキシソーム病では根治療法としての治療法は確立しておらず、対症療法が中心となっている。
その中でもレフサム病でのフィタン酸制限食や、原発性高シュウ酸尿症での肝移植や腎移植、無カタラーゼ
血症での口腔内衛生管理が治療法として挙げられている。いずれにしても稀少疾患であるペルオキシソーム
病の治療の第一歩は、できるだけ早期に正確に診断することにある。
5.予後
ペルオキシソーム病の極型であるツェルベーガー症候群では乳児期早期に死亡するが、他のペルオキシソ
ーム病は疾患により予後は様々である。
○ 要件の判定に必要な事項
1. 患者数
100 人未満
2. 発病の機構
不明(病因遺伝子は解明も病態は不明な疾患が多い。)
3. 効果的な治療方法
未確立(対症療法が中心で、一部に移植や食事療法がある。)
4. 長期の療養
必要
5. 診断基準
あり(疾患ごとに研究班で作成。)
6. 重症度分類
modified Rankin Scale(mRS)、食事・栄養、呼吸のそれぞれの評価スケールを用いて、いずれかが
3以上を対象とする。
○ 情報提供元

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