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資料1-2-13診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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<診断基準>
ペルオキシソーム形成異常症の診断基準
A.症状
各臨床病型の所見は以下の通りである。
1~3は 12 個の PEX 遺伝子のどれかに異常をもつツェルベーガースペクトラムとして、臨床的重症度の違い
により、分類されている。4の根性点状軟骨異形成症1型は PEX7 遺伝子異常による。
1.ツェルベーガー症候群
出生直後よりの筋緊張低下、前額突出・大泉門開大・鼻根部扁平・内眼角贅皮・眼間開離・小顎などの顔貌
異常、白内障や緑内障、角膜混濁、網膜色素変性などの眼科的異常、月齢とともに著明になる肝腫大、腎皮
質小嚢胞、関節の異常石灰化に哺乳障害、重度の精神運動発達遅滞、けいれんを呈する。また肝機能障害
も伴い、トランスアミナーゼの高値、直接・間接ビリルビンの高値、凝固因子の低下などが経過とともに進行
し、多くは乳児期前半に死亡する。
2.新生児型副腎白質ジストロフィー
ツェルベーガー症候群より臨床的に軽症で、顔貌異常も軽微で、出生時の筋緊張低下や眼科的異常、難
聴、肝腫大の頻度やその程度も若干軽い。精神運動発達も数か月レベルまでは認めて、その後退行する。ま
た腎嚢胞、関節の石灰化は認めない。ただ新生児けいれんに関してはツェルベーガー症候群より重症で、脳
波でヒプスアリスミアを認める症例もあり、抗けいれん剤にても極めて難治である。幼児期前半まで生存す
る。
3.乳児レフサム病
ツェルベーガースペクトラムの中で臨床的に最も軽症型にあたり、症状の発症や程度も軽い。生後半年以降
に気づかれる軽度の顔貌異常や肝腫大以外には、発達も1歳頃までは比較的順調で、伝い歩きから独歩、
言語も有意語から会話可能な例もみられる。その後、筋緊張低下や失調歩行から退行を来たし、視覚・聴覚
異常も明らかになる。網膜色素変性症や感音性難聴は最終的にはほぼ全例に認める。成人生存例も存在す
る。
4.根性点状軟骨異形成症1型(RCDP type1)
近位優位な対称性の四肢短縮症と関節の点状石灰化、小頭症、前額突出や鼻根部扁平などの異常顔貌、
白内障、重度の精神運動発達遅滞、成長障害を呈し、多くはけいれんや呼吸器感染を繰り返して1、2歳まで
に死亡する。また皮膚所見として 1/3 程度に魚鱗癬を認める。
B.検査所見
1.血中ペルオキシソーム代謝産物の測定(診断マーカー)
①極長鎖脂肪酸

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