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資料1-2-16診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (53 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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摂食や飲水、日常動作が困難になる。一方、良性成人型家族性ミオクローヌスてんかんは①不随意運動と
しての振戦様ミオクローヌス、②てんかん発作としてのミオクロニー発作および及び全般強直間代発作の2
徴が主体で、当初症状は軽度でかつ緩徐に進行するが、高齢となり特に症状が悪化する。

4.治療法
原因に対する根治療法は無く、てんかん発作やミオクローヌスに対する各種抗てんかん薬(バルプロ酸、
クロナゼパム、フェノバルビタール、ゾニサミドなど)、抗ミオクローヌス薬(ピラセタム)による対症療法が主
となる。ウンフェルリヒト・ルンドボルグ病とラフォラ病ではフェニトインは小脳症状を悪化させ、特にウンフェ
ルリヒト・ルンドボルグ病では統計的には生命予後を悪化させるという北欧の報告があるものの、痙攣発作
の重積時には急性期のみ一時的に使用する場合もある。しかしフェニトインの長期的な使用は推奨されな
い。また3疾患ともに、カルバマゼピンは時にミオクロニー発作を悪化させるという報告もある。最近、ピラセ
タムと同じアニラセタム系に属するレベチラセタム、さらに選択的 AMPA(α-amino-3-hydroxy-5methyl-4-isoxazolepropionic acid)型グルタミン酸受容体(AMPA 受容体)拮抗剤であるペランパネルが
皮質ミオクローヌスの抑制効果が高いことが示されている。
5.予後
進行の程度は様々であるが、最近、ウンフェルリヒト・ルンドボルグ病の一部は進行が比較的遅く、近年
の治療法の改善により、発病後数十年生存することが指摘された。ラフォラ病は、数年で寝たきりとなる。
良性成人型家族性ミオクローヌスてんかんでは、振戦様ミオクローヌスもある程度薬剤でコントロールが可
能だが一般に薬剤抵抗性で、特に高齢になると症状が悪化する。
○ 要件の判定に必要な事項
1. 患者数
約 3,000 人
2. 発病の機構
不明(ウンフェルリヒト・ルンドボルグ病の遺伝子変異はライソゾーム関連機能の変化を生じると推測れて
推測されている。ラフォラ病では、グリコーゲン合成の調節機構が破綻し、異常なグリコーゲンやポリグル
コサンが蓄積し、細胞内に封入体を形成するのではないかと推測されている。)
3. 効果的な治療方法
未確立(てんかん発作やミオクローヌスに対する対症療法が主となる。)
4. 長期の療養
必要(進行性である。)
5. 診断基準
あり(研究班で作成し学会で承認された診断基準)
6. 重症度分類
研究班で作成し学会で承認された重症度分類に基づき、精神保健福祉手帳診断書における「G40 てん
かん」の障害等級判定区分及び障害者総合支援法における障害支援区分における「精神症状・能力障

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