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資料1-2-10診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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資料1-2-10
(診断基準等のアップデート案(見え消し))

154 徐波睡眠期持続性棘徐波を示すてんかん性脳症
155 ランドウ・クレフナー症候群

取扱注意

○ 概要
1.概要
徐波睡眠期持続性棘徐波を示すてんかん性脳症は、焦点性発作ならびに一見全般性の発作(片側ある
いは両側性の間代発作、強直間代発作、欠神発作)を生じ、徐波睡眠時に広汎性棘徐波が持続性に出現
し、知的・認知機能の退行の形をとる神経心理学的障害を伴うことが特徴である。関連症候群に、広汎性
棘徐波が優勢に出現する部位に対応して、聴覚性言語障害を主徴とするランドウ・クレフナー症候群があ
る。
2.原因
本疾患の 30~60%に神経放射線学的異常があり、多種の病変を認めるが、発病にかかわる機序は不明。
遺伝子については、現時点において、直接に本疾患との関連が明らかになった遺伝子はない。
3.症状
下記の発作と、運動・高次機能障害を認める。
1)臨床発作型
発作は、焦点性運動発作と、転倒につながることもある頻回の脱力あるいは強直性の要素をもつ非定型
欠神発作、陰性ミオクローヌス、焦点性非運動発作である。
2)運動障害・高次脳機能障害
発症前の神経心理学的機能と運動機能は、基礎疾患のない患者では正常が多い。しかし、徐波睡眠時
に広汎性棘徐波が持続性に出現後からは、IQ の著しい低下、言語障害、時間・空間の見当識障害、行動
変化(多動、攻撃性、衝動性)、注意力低下、意志疎通困難、学習障害、運動失調を含む運動障害、構音
障害、嚥下障害などがみられる。広汎性棘徐波が優勢に出現する部位に対応して、聴覚失認に基づく聴覚
性言語障害を主徴とするもの(ランドウ・クレフナー症候群)がある。
4.治療法
発作に対し、抗てんかん薬(バルプロ酸、ベンゾジアゼピン、エトスクシミンド)やホルモン剤をはじめ種々
の薬物が用いられる。各種治療に関わらず、脳波の徐波睡眠時の広汎性棘徐波が持続性の発現・持続に
伴って神経心理学的退行あるいは停滞がみられる。病変がある場合は外科的治療も考慮する。
5.予後
一部では、脳波改善後も、発作が稀発だが残存する。ただし、発作消失と脳波の改善がみられた患者に
おいても、運動・高次脳機能障害の予後は良くない。行動障害や知的レベルの低下、言語聴覚障害、運動
障害が残存することが多い。

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