参考資料4_歯学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) (8 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html |
出典情報 | 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》 |
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1. 大学教育における位置づけ
○モデル・コア・カリキュラムの整理
モデル・コア・カリキュラムは、各大学が策定する「カリキュラム」のうち、全大学で共通して取り組むべ
き「コア」の部分を抽出し、「モデル」として体系的に整理したものである。このため、従来どおり、各大学
における具体的な歯学教育は、学修時間数の 6 割程度を目安にモデル・コア・カリキュラムを踏まえたものと
し、残りの 4 割程度の内容は、各大学の入学者受入れの方針、教育課程編成・実施の方針、卒業認定・学位授
与の方針等に基づき、大学が自主的・自律的に編成するものとする。
こうした取り組みの実行可能性を高めるために、基本的にはモデル・コア・カリキュラムをスリム化する方
針で整理をしたが、併せて、歯学や医療の進歩に伴う知識や技能について、全てを卒前教育において修得する
ことを目指すものではなく、生涯をかけて修得していくことを前提に、卒前教育で行うべきものを精査する必
要があることも強調しておきたい。また、今後の情報・科学技術の更なる進歩に加え、新興・再興感染症等も
含めた予測困難な時代において、患者・生活者や社会の抱える様々な課題の解決に向けて保健医療を実践する
ことが期待されるこれからの歯科医師の養成にあたっては、自ら考える力やリーダーシップを身に付ける必要
があり、カリキュラムの過密化は必ずしも望ましい状態ではないことを付言する。
なお、臨床実習を開始する前に修得すべき知識及び技能を具有しているかどうかを評価するために大学が共
用する試験(以下「共用試験」という。)の出題基準は、一義的には共用試験の実施主体において検討されるも
のであるが、基本的内容を精選して各大学共通の学修目標を掲載したモデル・コア・カリキュラムを参照して
策定されているという実態があり、後述する共用試験の公的化によって、モデル・コア・カリキュラムの意義
はさらに重要なものとなる。
○診療参加型臨床実習の更なる促進
令和 3 年 5 月 21 日に成立した、「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療
法などの一部を改正する法律(令和 3 年法律第 49 号)」において、歯科医師法(昭和 23 年法律第 202 号)の改正
が行われ、大学において歯学を専攻する学生であって、共用試験に合格した歯学生は、臨床実習において歯科
医師の指導監督の下、歯科医師として具有すべき知識及び技能の修得のために歯科医業を行うことができるこ
ととされた(令和 6 年 4 月 1 日施行)。臨床実習における歯学生の歯科医業が法的に位置づけられることによ
り、実践的な診療参加型臨床実習の充実を促し、卒前教育の更なる質の向上が期待される。診療参加型臨床実
習は、単なる知識・技能・態度の修得にとどまらず、実際の患者を相手にした診療経験を通じて、医療現場に
立った時に必要とされる診断及び治療等に関する思考法・対応力・実践的な技能や臨床を通じた研究意欲等を
養うこと等が期待されている。
したがって、大学においては、臨床実習に参加する学生の適性と質を保証し、患者の安全とプライバシー保
護に十分配慮した上で、診療参加型臨床実習を更に促進することが求められ、診療参加型臨床実習実施ガイド
ラインを含むモデル・コア・カリキュラムがその一助となることを期待する。
2. 基本理念と背景
○キャッチフレーズ「未来の社会や地域を見据え、多様な場や人をつなぎ活躍できる医療人の養成」
このたび、新型コロナウイルス感染症の流行や、人工知能等の情報・科学技術の活用等による医療技術の高
度化、超高齢社会での多疾患併存患者の増加などによる医療の在り方の変化等を踏まえ、医学・歯学・薬学教
育のモデル・コア・カリキュラムを同時に改訂することとした。今回の改訂では、変化し続ける未来の社会や
地域を見据え、多様な場や人をつなぎ活躍できる医療人の養成を目指し、医学・歯学・薬学教育の 3 領域で統
一したキャッチフレーズを採用した。
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