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参考資料4_歯学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) (87 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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Ⅲ.方略の事例
方略と評価の選定は、学修目標によっては容易ではない項目もある。特に、近年のニーズに応じて追加され
た学修目標を中心に、教育者の経験の蓄積が少ないこともあり、試行錯誤しているものも少なくない。また、
地域包括ケアシステム等、各大学がそれぞれの地域の特性に合わせた学修方略の設定を行う必要がある学修目
標もある。そこで、そのような学修目標を中心に、優れた取り組み(GP)として、事例を取り上げることとし
た。事例選択にあたっては、歯学教育モデル・コア・カリキュラムの学修目標のうち、プロフェッショナリズ
ムや地域医療等、比較的最近追加となった項目や方略と評価の設定に困難さがあると思われる項目から選択し
た。
本事例は上述の通り優れた取り組みを示すものであり、特定の方略や評価を推奨したり、義務化したりする
ものではない点を念のため申し添える。各歯科大学・歯学部における特色を生かした方略の設定に、本事例が
一助となれば幸いである。なお、本事例では、方略と評価を合わせて示す方が理解しやすいため、方略と評価
として事例提示した。
Ⅳ.評価の事例
1.プロフェッショナリズム(事例:鹿児島大学)
プロフェッショナリズムは、「歯科医師として求められる基本的な資質・能力」として明記されており、歯
科医師の基盤である。学修成果については、知識だけではなく、学修者の実際の行動が伴わなければ意味がな
いものであるため、評価については、認知領域だけではなく態度領域を評価することも重要となる。また、学
修者の成長は、卒業後にも継続するものであることから、自己省察を含め成長を促進する形成的評価、アンプ
ロフェッショナルな行為に関しての評価・対応等も実施が期待される。
2.総合的に患者・生活者をみる姿勢
症候・病態を理解するために、基盤となる様々な知識を統合し、実際の臨床推論・診断の観点を意識した学
修機会は、歯科医師としての成長につながる重要な機会である。一方、〇〇学としてそれぞれの領域に分かれ
た学問体系の中、幅広い学修項目から構成される学修成果の評価に際しては、偏りのない適切な評価方法の適
用が必要となる。(関連:客観評価、ルーブリック)
3.科学的探求(事例:東京医科歯科大学)
歯科医師・研究者としての資質として重要となる科学的探求への姿勢、経験の獲得については、研究活動へ
の参加等の学修機会が設定されるところであるが、具体的に何を学修成果とするのか、その設定が重要とな
る。探求心や姿勢を醸成するために比較的長い期間実施される授業(実習)については、将来へつながる学修者
の成長を促進する形成的評価と科目合否判定を行うための総括的評価を適切に組み合わせた評価が期待され
る。(関連:ポートフォリオ、観察記録、自己省察、ルーブリック)
4.患者ケアのための診察技能(事例:新潟大学・北海道医療大学)
環境で技能・態度領域の模擬的な学修機会の設定が可能であるが、評価活動に際しては、卒業時に必要とさ
れる診療レベルを意識した評価基準の設定、初学者としての学修者の成長を促進する形成的評価、患者診療に
資する適切な総括的評価の実践が期待される。(関連:Work Based Assessment、臨床技能試験、ポートフォリ
オ、観察記録、自己省察、ルーブリック、チェックリスト、レーティングスケール)
5.社会における医療の役割と理解(事例:東京歯科大学、日本歯科大学、長崎大学、福岡歯科大学・九州大
学、鹿児島大学)
(関連:ポートフォリオ、観察記録、自己省察、ルーブリック、チェックリスト、レーティングスケール)
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