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【資料3】介護現場の生産性向上の推進 (22 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36608.html
出典情報 社会保障審議会 介護給付費分科会(第233回 11/30)《厚生労働省》
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論点③ 先進的な特定施設における人員配置基準の特例的な柔軟化
論点③


「規制改革実施計画」(令和4年6月7日閣議決定)において、先進的な取組を行うなど一定の要件を満たす高齢者施設における人
員配置基準の特例的な柔軟化の可否については、先進的な特定施設(介護付き有料老人ホーム)等において実証事業を行い、社会保
障審議会介護給付費分科会へ意見を聴き、論点を整理するなど、所要の検討を行い、令和5年度中に結論を得て、速やかに必要な措
置を講ずることとされている。また、「デフレ完全脱却のための総合経済対策」(令和5年11月2日閣議決定)においても同様の措
置を講ずることとされている。



令和4年度及び令和5年度の効果測定事業の結果、特定施設において、複数の機器の導入を行うとともに、身体的な介助と間接業務
といった業務の明確化や役割分担等を行うことにより、余裕時間を利用者とのコミュニケーションに充てるなどケアの質が確保され
るとともに介護職員の負担軽減が図られたことが確認され、一部の特定施設においてではあるが、常勤換算で3:1(要支援の場合
は10:1)の人員配置基準よりも少ない場合であっても良質な介護サービスを提供できるケース(最大で3.3:1)があることが確
認された。



実証結果からは、入所者の状況や職員の属性、テクノロジーの導入状況、いわゆる介護助手の活用状況等と、職員の人員配置の状況
との間に有意な相関までは確認されていないが、上記のとおり、業務改善活動が順調に進んだ一部の特定施設においては、常勤換算
で3:1の人員配置基準よりも少ない場合であっても職員の負担軽減を図りつつケアの質の確保が図られたとの結果が示された。



先進的な特定施設における人員配置基準の特例的な柔軟化について、介護人材の確保が急務であり、デジタル技術の活用の加速化等
が求められる中で、業務の効率的実施だけでなく、サービスの質や安全性の確保、職員の負担軽減等を図る観点から、どのような対
応が考えられるか。また、令和4年度及び令和5年度の効果測定事業において実証を行っていない介護老人福祉施設、介護老人保健
施設等他サービスについては、どう考えるか。

対応案


先進的な生産性向上の取組を促す観点から、特定施設において令和4年度及び令和5年度に実証事業を行った結果を踏まえ、特定施
設において、一律の規制緩和ではなく、ケアの質の確保や職員の負担軽減が図られた等の一定の要件の下で適用できる新たな人員配
置基準の取扱いを認めてはどうか。



具体的には、論点②で示したパッケージでの取組を全て実施した上で、国が定める指針及び統一的な様式等に則り、事業者が特定施
設ごとに一定期間の試行的な運用を行い、その結果、ケアの質の確保や職員の負担軽減等が図られたことをデータ等で確認できた場
合において、指定権者に対し、当該施設において柔軟化された人員配置基準を一定の条件の下で適用することを届け出ることとして
はどうか。



特定施設における人員配置基準の柔軟な取扱いについては、効果測定事業の結果(最大で3.3:1)等を踏まえ、利用者3名に対し
常勤換算方法で0.9名以上とし、配置基準の運用については、一定期間の試行的な運用を行った結果として指定権者に届け出た人員配
置とすることとしてはどうか(例えば、試行的な運用の結果、3.2と指定権者に届け出た特定施設においては、3.2を上限として配置
基準を運用する)。

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