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資料1-2-12診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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図3:動脈スイッチ手術(Jatene 手術)

図4:心房内血流転換及び心外導管を用いて解剖学的左室と

肺動脈を結ぶ用いた Rastelli 手術が行われる。解剖学的右室機能の長期予後を考慮して、心房位転
換術と Rastelli 手術や大血管スイッチ術を組み合わせて、左室を動脈側心室とする解剖学的修復術が
試みられている。難治性心不全の状態では、外科的修復が不可能で、内科的対症療法に限られ、心
臓移植以外に救命の方法がない。
5.予後
完全大血管転位症では、治療介入なし元来重篤なチアノーゼ性先天性心疾患であり、自然歴では1か月で
50%が、6か月で 85%が死亡するの予後は不良の疾患である。近年が、I 型、II 型での大血管大動脈スイッチ手
術の遠隔期の予後は比較的良好になってきているが、心房位転換術後は良好となった(生存率は 90%以上)。
症例によっては術後に肺動脈狭窄、大動脈弁閉鎖不全、冠動脈狭窄が続発することがある。術後の肺動脈狭
窄にはカテーテル治療が実施される。有意な大動脈弁逆流は約3%に起こるが、進行すれば人工弁置換手術
が必要となる。
Rastelli 手術後では、遠隔期に右室が-肺動脈間の導管の狭窄及び弁閉鎖不全、右心機能低下、不整脈など
が問題となる。カテーテル治療や再手術による導管置換が必要となることが多い。
心房内血流転換術が実施された成人例では、体心室が解剖学的右室であるため、成人期になって、右心機
能の破綻、難治性不整脈やことから、術後遠隔期に三尖弁閉鎖不全による、体心室である右室機能不全、心房
及び心室不整脈などが続発する。最終的には難治性心不全を来すきたす。
修正大血管転換症では、合併奇形の重症度や右室機能不全などによる死亡があり、10 年生存が 64%と
の報告もある。また、房室プロックは加齢とともに増え、かつ重症化する。

○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数
約 900 人(修正大血管転位症及び完全大血管転位症の合計。)転位:約 4,000 人
2.発病の機構
不明(解剖学的右室を体心室としているため、長期の圧負荷のため心機能が破綻する。)
不明
3.効果的な治療方法

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