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資料1-2-12診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (37 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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<診断基準>
ファロー四徴症類縁疾患は、心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症、ファロー四徴症、両大血管右室起始症の総
称である。以下のいずれかに診断された場合を対象とする。

1.心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症
ファロー四徴症の肺動脈狭窄の最重症型で、肺動脈弁閉鎖となった場合をいう。極型ファロー四徴症と
も呼称することがある。
診断基準は、ファロー四徴症にほぼ準じるが、右室から肺動脈への血流を認めず、動脈管ないし大動
脈から起始する主要大動脈肺動脈側副動脈(MAPCA)から肺動脈への血流を認める。MAPCA 合併例で
は、肺動脈全体が低形成であることが多く、最終手術までたどり着かない例も多い。

[診断]
Definite を対象とする。

<診断のカテゴリー>
Definite: 心エコー検査、又は心臓カテーテル検査で、心室中隔欠損、大動脈騎乗、肺動脈閉鎖の全て
を認める場合に、心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症と診断する。

2.ファロー四徴症
心室中隔欠損、右室流出路狭窄、大動脈騎乗、右室肥大を呈する先天性心疾患である。僧帽弁と大動
脈弁は線維性に連続している。肺動脈狭窄の程度により幅広い臨床像を示すが、不安定かつ進行性低
酸素血症を特徴とする。
【心エコー図】
心エコー図にて心室中隔欠損とともに大動脈騎乗を認め、大動脈は右室に騎乗している。さらに大動脈
後壁と僧帽弁前尖の線維性連続は保たれている。漏斗部、肺動脈弁、肺動脈主幹部の狭窄を認める。
基本病態である右室流出路狭窄には種々の程度があり、これにより重症度も異なる。すなわち、狭窄が
軽度の場合には心室中隔欠損レベルでの右左短絡(右室の静脈血が左室の動脈血に混じる状態)は少
なくチアノーゼも目立たない(いわゆるピンクファロー)。しかし、狭窄が強度だと右左短絡が顕著であるば
かりか肺血流そのものが少ないためにチアノーゼは強くなる。
【心臓カテーテル・造影所見】
収縮期右室圧は、左室・大動脈圧と等しい。肺動脈圧は正常ないしより低圧である。

[診断]
心エコー又は、心臓カテーテル検査で、心室中隔欠損、大動脈騎乗、右室流出路狭窄の全てを認める場
合をファロー四徴症と診断する。

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