よむ、つかう、まなぶ。
資料1-2-12診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (18 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
Fontan 型手術後(心外導管を用いた TCPC 術)
5.予後
フォンタン型手術を行った患者の 20 年生存率は手術成績の良好な施設で 69%との報告がある。
単心室症全体で手術未実施なら、10 年生存率は約 40%である。20 歳以上で心原性の慢性低酸素血症
の予後は非常に悪い。50 歳以上生存することは困難である。
Fontan 型手術を行った患者の予後は、基礎疾患、術後経過、遺残症続発症により異なる。一般に解剖
学的左心室を体心室とする疾患(左室型単心室、三尖弁閉鎖)では、術後心機能は維持され、右室型単
心室に比べて予後は良い。心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖症では左心室が体心室となるが、右室
冠動脈類洞交通を合併しやすく、心筋虚血による突然死を引き起こす可能性がある。一方、解剖学的右心
室を体心室とする疾患(右室型単心室、左心低形成症候群、無脾症候群など)では、右心機能の低下と房
室弁閉鎖不全が必発するため、予後は不良である。Fontan 型手術後では 40 歳以上の患者は少なく、50
歳を超えて生存することは困難である。
○ 要件の判定に必要な事項
1. 患者数
単心室症:約 3,500 人(単心室循環症候群の総数。)000 人
左心低形成症候群:約 1,000 人
三尖弁閉鎖:約 2,000 人
心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖:約 2,000 人
2. 発病の機構
不明
3. 効果的な治療方法
未確立(手術療法を含め根治療法は確立していない。)
4. 長期の療養
必要(フォンタン術後も心不全状態が継続する。)
5. 診断基準
あり(日本小児循環器学会作成の診断基準あり。)
6. 重症度分類
NYHA 心機能分類II度以上の場合を対象とする。
○ 情報提供元
日本循環器学会、日本小児循環器学会、日本成人先天性心疾患学会、日本循環器学会
- 18-
5.予後
フォンタン型手術を行った患者の 20 年生存率は手術成績の良好な施設で 69%との報告がある。
単心室症全体で手術未実施なら、10 年生存率は約 40%である。20 歳以上で心原性の慢性低酸素血症
の予後は非常に悪い。50 歳以上生存することは困難である。
Fontan 型手術を行った患者の予後は、基礎疾患、術後経過、遺残症続発症により異なる。一般に解剖
学的左心室を体心室とする疾患(左室型単心室、三尖弁閉鎖)では、術後心機能は維持され、右室型単
心室に比べて予後は良い。心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖症では左心室が体心室となるが、右室
冠動脈類洞交通を合併しやすく、心筋虚血による突然死を引き起こす可能性がある。一方、解剖学的右心
室を体心室とする疾患(右室型単心室、左心低形成症候群、無脾症候群など)では、右心機能の低下と房
室弁閉鎖不全が必発するため、予後は不良である。Fontan 型手術後では 40 歳以上の患者は少なく、50
歳を超えて生存することは困難である。
○ 要件の判定に必要な事項
1. 患者数
単心室症:約 3,500 人(単心室循環症候群の総数。)000 人
左心低形成症候群:約 1,000 人
三尖弁閉鎖:約 2,000 人
心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖:約 2,000 人
2. 発病の機構
不明
3. 効果的な治療方法
未確立(手術療法を含め根治療法は確立していない。)
4. 長期の療養
必要(フォンタン術後も心不全状態が継続する。)
5. 診断基準
あり(日本小児循環器学会作成の診断基準あり。)
6. 重症度分類
NYHA 心機能分類II度以上の場合を対象とする。
○ 情報提供元
日本循環器学会、日本小児循環器学会、日本成人先天性心疾患学会、日本循環器学会
- 18-