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資料1-1 看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案(本文) (10 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00005.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第4回 8/6)《文部科学省》
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が求められている。具体的には各実習施設における①クリニカルナース・エデュケーター(Clinical
Nurse Educator; CNE)35)のような教育者の育成、②教育者の能力が保証される仕組み、③教育
者の実質的な確保の 3 条件が必要である。

5. 看護学教育に関わる人々への依頼
5-1.看護学生に求めたいこと
2040 年の社会として、持続可能な開発のための目標(SDGs)の達成、Society5.0 の到来、超高
齢化、グローバル化、地方創生が想定されている。大学に対しては、予測不可能な時代を生き抜く人
材像として、普遍的な知識・理解と汎用的技能を文理横断的に身につけ、時代の変化に合わせて積極
的に社会を支え、論理的思考力を持って社会を改善していく資質を有する人の育成が求められてい
る。
また、地域包括ケアシステムの構築、チーム医療の推進、医療安全などの医療提供体制が変化し、
看護師の役割が拡大するに伴い、国民からは看護師の看護実践能力のさらなる向上が求められてい
る。そのため、今回の看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂ではコンピテンシー基盤型教育に転
換することを目指している。新人看護師のコンピテンシー(資質・能力)を明示して、臨地実習前、臨地
実習時、卒業時のコンピテンシーとして「知識、スキル、態度・価値観、思考・判断・表現力」を統合した
パフォーマンス・レベルの到達度を明らかにし、評価することになる。コンピテンシー基盤型教育は、プ
ロセス評価ではなくアウトカム評価であり、看護学生の皆さんは、自律的に学修を進め、各段階のコン
ピテンシーを獲得し、看護実践能力を確実に獲得していただきたい。

5-2.看護学教育に携わる関係者にお願いしたいこと
看護学教育とりわけ臨地実習は、今後、今まで以上に地域医療(地域完結・循環型医療)や地域包
括ケアシステムを意識し、様々な領域に関わるものとなる。学生が臨地実習にて充実した学びを得て、
看護実践能力を獲得するためには、臨地実習指導者の協力は欠かせない。地域の関係機関等には、
在宅医療・訪問看護、保健活動、介護福祉及び教育等の機関を含め、各大学教員との連携の下実習
への積極的な協力をお願いしたい。また、上記の観点からは、保健・医療・福祉等に関わる多くの職種
との協働が求められることから、卒前段階からこれらを意識した教育が実施できるよう、様々な形で協
力をお願いしたい。

5-3.国民の皆様にお願いしたいこと
日本は、超高齢社会が進行することによって疾病構造が変化し、地域包括ケアシステムの構築など、
地域での看護師の活動の場も拡大し、実践能力の高い看護師が求められてきた。2040年に向けて、
看護学教育は卒業時点の看護実践能力を保証することを求められている。そのためには、臨地実習
が欠かせない教育場面となっている。
看護師免許を有しない学生であっても、①患者・家族の同意のもとに実施されること、②看護教育と
しての正当な目的を有するものであること、③相当な手段、方法をもって行われることの条件を満たす
ことによって違法性が阻却されると考えられており、実施可能な看護行為も例示されているものの、臨
地実習では実施できていない実情がある。

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