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資料1-1 看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案(本文) (13 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00005.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第4回 8/6)《文部科学省》
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看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂の概要
6.看護学教育の質保証に向けた課題とモデル・コア・カリキュラムによる提案の方向性
6-1.2040 年を見据えた日本の看護学教育を取り巻く背景
今回の改訂においては、日本の看護を取り巻く背景として、以下の点について勘案した。
2040年には、高齢人口の増加が落ち着くが生産年齢人口の減少が加速し、総人口は減少傾向とな
ることが予測され、全世代への急性期から慢性期を含めた一体的な地域医療提供体制の構築が必要
とされている。また、新型コロナウイルス感染症、自然災害等の経験から、救急医療や地域医療におけ
る医療機関の役割分担や連携が不十分である等の課題も浮かび上がっている。
今後の急性期医療から在宅医療等を支えるために「看護師の特定行為研修制度」も施行されたが、
研修修了者が十分に増えない現状がある(令和 5 年 3 月現在 6,875 名)。一方、令和 6 年 4 月か
らは、「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改
正する法律」が施行され、医師の時間外労働の上限規制が適用され、医療現場も大きく影響を受けて
いる。
2040 年の医療提供体制を予測することは困難であるが、Society5.0 の進展に伴う医療の DX 化
の進行、ICT 活用による遠隔診療の拡大、手術支援ロボットの「ダヴィンチ」、リハビリテーション支援
ロボットの「ウェルウォーク」等更なるロボットの開発などにより医療の質向上と効率化は進展するであ
ろう。
教育においては、これからの看護職に求められる能力をこれらの医療の流れを予測しながら、求めら
れる能力を育成できるように、学修者本位の教育への転換、コンピテンシー基盤型教育を、DX化など
を推進しながら進める必要がある。
6-2.改訂に向けた基本方針
2040 年を見据えた日本の看護学教育を取り巻く背景に基づき、以下を改訂の基本方針とした。こ
の 8 つの基本方針に基づき改訂を行った。
1.2040 年の社会を見据え、全世代を対象とした地域包括ケアシステム、地域医療構想、地域共生社
会において、看護系人材として求められる資質・能力の改訂
2.地域医療構想が推進される中、多様な場面(医療施設、在宅、介護保険施設、事業所、医療的ケア
児、新興感染症や大規模災害発生時等)で専門性の高い看護実践ができる人材養成
3.今後さらに重要となる在宅医療や急性期医療を支え、多職種連携の中で看護の専門性を発揮する
ために、特定行為研修に定められているような高度な看護実践の基盤となる知識の獲得
4.看護援助技術の確実な習得のための、演習・実習の効果的な方法(臨地で学修すべき部分とシミュ
レーション教育でも学修可能な部分等)、実習施設との連携の方略の提示
5.Society 5.0 社会における情報・科学技術を看護に活用する能力の獲得
6.コンピテンシー(資質・能力)をベースとした学修目標の再編成と学修方略・評価の明示
7.看護学教育におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の活用
8.電子化等による、教育者、学習者にとっての活用しやすさの向上
6-3.看護系大学カリキュラムの指針として
看護学教育モデル・コア・カリキュラム(以下、「看護学教育コアカリ」という。)は、全ての看護系大学
が学士課程における看護師養成のための教育に、共通して取り組むべきコアとなる内容を抽出し、各

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