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資料1-1 看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案(本文) (47 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00005.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第4回 8/6)《文部科学省》
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表. 臨地実習での「指導体制と委託の程度」と「臨地実習前時点・卒業時点の到達度」の対応例
段階




指導体制と委託の程度
看護師など(施設)の直接の監督下でできる
*看護職かつ臨地実習施設の職員
教員などの直接の監督下でできる
*看護職だが臨地実習施設の職員ではない
看護師などがすぐに対応できる状況下でできる
*学生への委託



見学する



経験なし
*学生が臨地実習で経験することができない

臨地実習前時点
Shows How

卒業時点
Does

Shows How

Does

(各領域前実習)
Does
Shows How
Knows How
Knows

Does

Shows How
Knows How

実践能力評価のための評価基準は、看護学教育において、国民の健康への寄与という点で、「知識、
スキル、態度・価値観」と「行為と省察」と「他者世界・他者との要求課題」から成り立つ松下のコンピテン
シー三重モデルで期待されるパフォーマンスのレベルを向上させ、看護の質を保証するための体制の一
助となる。患者の安全を十分に担保した上で、看護学生が医療チームの一員として看護実践に参加する
には、実習開始段階での看護学生の看護実践能力の質を担保することが必要である。現在、看護学教
育においては、CBT や OSCE あるいは Scenario based simulation などが各機関で独自に実施
されている現状がある。今後、臨地実習において、適切な指導の下、看護学生の看護実践の機会を確保
していくためには、対象の安全を十分に考え、実習施設や学生の責任と安全の保障、評価の信頼性など
を進める必要がある。具体的には、看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案の上記対応例などに基
づき、臨地実習前に一定水準のパフォーマンス・レベルに達しているかの評価システムの構築、看護実
践能力評価のための学修成果の可視化、積み上げ型の看護学教育の質保証の確立を目指す必要があ
る。この場合も本改訂案が果たす役割は大きい。
なお、看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案で示された卒業時点で到達度が Does となってい
ないものは、現状の臨地実習では実践や経験が難しいものである。また、「説明できる」という資質・能
力が「Does」の場合は、臨地実習の場で、対象の方や専門職連携にて「説明できる」ことが Does であ
ることを示す。
【引用文献】
1)
松下佳代(2021):<センター教員・共同研究論考>教育におけるコンピテンシーとは何か --その本質的特徴と三
重モデル--,京都大学高等教育研究,27: 84-108
2)
Miller, G. E. (1990). The assessment of clinical skills/competence/performance. Academic
medicine, 65(9), S63-7. https://doi.org/10.1097/00001888-199009000-00045
3)
松下佳代(2019):学習成果とその可視化.中央教育審議会大学分科会 教学マネジメント特別委員会(第6回)
2019 年 7 月 5 日

⑤評価能力
看護学教育の質保証の観点としては、実践能力評価のための評価基準で正しく能力測定する必要が
ある。そのためには、コンピテンシーとアウトカムと評価指標の一貫性、教育体制や指導体制の確保、さ
らには看護学生の看護実践能力を評価する評価者の確保の課題がある。評価指標の一貫性について
は次章で説明するが、特に教育評価において評価者は一人であるとは限らないため、評価者の一定水
準の評価能力の担保が必要である。カリキュラム評価の場合、複数の評価者が存在するため、共同での
評価行為と評価者の育成が必須であるが、この課題にも、看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案
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