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資料1-1 看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案(本文) (17 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00005.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第4回 8/6)《文部科学省》
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本看護学教育コアカリにおいては、到達度を①卒業時点でどのような資質・能力がどの程度求めら
れるか(到達度)、卒業時点で看護職の資質・能力を育成するためには②各専門領域の臨地実習時点
では、どのような指導の下、どのような実践の到達を求めるか、臨地実習で実践するためには③各専
門領域の臨地実習前時点では学内の講義・演習でどのような能力の獲得がどの程度求められるか、
の 3 時点で設定した。
臨地実習前・後の時点での到達度は、Miller のピラミッド2)で表現した。Miller のピラミッドとは、
Miller が医学教育において評価する能力を説明するために用いたピラミッド型の図(右図参照)であ
り、下から順に、①Knows(Knowledge)、 ②Knows How(Competence)、 ③Shows
How(Performance)、④Does(Action)の4層に分かれる。
4層はそれぞれ、①専門的機能を効果的に遂行するために必要な知識を持っていること、②蓄積し
た知識の使い方を知っており、情報の入手・分析・活用方法を考えられること、③主に人工的な試験の
場において自らが持つ知識や方法を実際に活用できること、④臨床現場において自立して機能し専門
家としての行動が取れること、を意味する2)3)。
本看護学教育コアカリでは、各層に対応する資質・能力を、①専門職としての能力を発揮するため
に必要な知識、②収集した情報を分析・解釈して臨床に応用する能力、③模擬的な環境を含めて行動
として示す能力、④臨床の場面で実践する能力、とそれぞれ定義した。
一方、指導体制(教員または実習施設のスタッフ)は、学生の看護実践能力に関する情報を得て、そ
れに応じた対象者の業務を一部任せるなどの視点4)から、①看護師など(施設)の直接の監督下でで
きる、②教員などの直接の監督下でできる、③看護師などがすぐに対応できる状況下でできる、④見
学する、⑤経験なしという指導体制と委託の程度の 5 段階で表現した。
課題として、領域別実習前という時点設定が各大学間で異なる可能性、研究に関しては、各大学で
の学修方法や到達度の相違が予測された。本看護学教育コアカリでは、研究の到達度を「指導を受け
て、研究のプロセスが実施できる」とした。これらは、各大学での到達度設定が分かれるところである。
8-3.2040 年へ向けた健康レベル、提供の場に関する考え方の変化への対応
資質・能力について、2040年の医療を想定しきれないこともあり、調査へ回答者の活動の場や対
象とする患者・利用者などの特性による言語データが抽出され、それらは臨床看護師に求められる実
態を反映しているものとなった。同時に、資質・能力の網羅性とスリム化のバランスを取ることに難渋し
た。
特に、健康レベルについては、有識者より網羅性に対する意見
もあり、急性期、慢性期、回復期や緩和ケア期などの示し方のみ
では網羅できない現状があった。よって、本改訂では、健康レベル
を「各期(急性期・周術期・緩和ケアを必要とする時期・回復期・リ
ハビリテーション期・慢性期・重症化予防を必要とする時期)」とし
たが、これはあくまで暫定的なものであり、2040 年に向けて、医
療・介護・福祉等の現状を踏まえ、見直しを必要とすると考える。
また、看護提供の場についても、①どこまで網羅するか、②医
療機関における看護と在宅領域における看護は異なる資質・能力
として示す必要があるのかという点も模索してきた。今回の看護
学教育コアカリ改訂においては、基本方針に鑑み、本質的に簡素
に求められる能力として網羅し、体系化することに尽力した。看護

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