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資料1-1 看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案(本文) (7 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00005.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第4回 8/6)《文部科学省》
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3-2.コンピテンシーに基づくアウトカムの必要性
アウトカムの設定は、看護学教育におけるアウトカムの設定が生み出す看護実践能力の評価と看護
実践場面での看護成果を明示することである。つまり、コンピテンシー基盤型教育によりアウトカムを
設定することは、知識、スキル、態度・価値観、思考・判断・表現力を統合したパフォーマンスを学修成
果として示すこととなり、学修成果の可視化によって看護師としての看護実践能力が明らかになる。さ
らに、アウトカムとしての学修成果から看護成果をつなげた形で示すことは、看護の質を保証し、将来
的に看護職による国民の健康への貢献を示すことにつながることとなり、看護学教育と看護職の成果
に関して社会に説明責任として果たすこととなる。したがって、次世代を担う看護職の実践能力を学修
成果として示すことが教育上非常に重要となる。

3-3.アウトカム設定とその評価及び測定方法
働き方改革、タスクシフト・シェアの推進など、社会のニーズが変化する中で、看護職が国民の健康
へ貢献するために、看護学教育の質を保証する必要がある。しかし、従前より卒前教育と卒後教育が
分断され連続性が乏しいとの批判、臨地実習における看護実践の機会の低下 27)とそれによる看護実
践能力の低下 28)、実践能力の評価基準や継続的な評価の欠如等が指摘されている。
これらに対し、看護師として備えるべき知識、スキル、態度・価値観、思考・判断・表現力を向上させ
るためのコンピテンシーとアウトカム設定及びその評価の構造化が不可欠である。アウトカム設定は、
看護学基礎教育から看護師資格取得後の卒後教育へとシームレスに継続されるものであり、評価の
構造化の課題を解決するためには、以下の①~⑤の対策に取り組まなければならない。
①アウトカムとしての学修成果の到達度の明示
卒業時点である新人看護師の到達度を見据えたシームレスな到達度の設定である。これらを設定
することにより、新人看護師の到達度をゴールとした複数時点かつ継続的・段階的な学修成果と実践
能力の評価が可能となる。
②評価基準・評価項目の設定によるパフォーマンス・レベルでの達成水準の明示
看護実践能力は、コンピテンシーとして「知識、スキル、態度・価値観、思考・判断・表現力」を統合
し、学生のパフォーマンスとして示されるため、各段階の到達度に対して、評価基準・評価項目を設定
し、各項目に対して、コンピテンシーの到達段階を表す水準といわれるパフォーマンス・レベル 29)を示
すことが必要である。学修成果の評価方略の一つがルーブリックであり、学修成果の達成水準を示す
ためには、定量的または定性的な根拠に基づいたモニタリング・評価、到達度分析や指標の検証が必
要である。
③学修成果の測定ツールの検討
看護実践能力を網羅する測定ツール及び新人看護師の実践能力を到達度とした段階的な測定ツ
ールが必須である。臨地実習前の能力の測定ツールとして共用試験(Computer-Based Testing;
CBT)・客観的臨床能力試験(Objective Structured Clinical Examination; OSCE)が信頼
性、妥当性等を検証して、医学教育で既に用いられている。
④コンピテンシー・アウトカム・測定ツールの一貫性及び測定ツールの信頼性と妥当性の検証
看護学基礎教育においてコンピテンシー基盤型教育に基づいた看護実践能力評価基準を策定し、
この基準への到達状況を測るための試験問題作成・評価システムを構築することが必要である。さら

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