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第2章 こどもの自殺の状況と対策 本文 (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/jisatsuhakusyo2024.html
出典情報 令和6年版自殺対策白書(10/29)《厚生労働省》
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第2章

●こどもの自殺の状況と対策

希死念慮の電話では5.1%と9.1ポイント低いことが特徴です。こどもは「死にたい・消えたい」と
いう思いを直接解決してほしいというよりも、
「聴いてほしい」
「つながっていたい」と望んでいる
と読み取ることができ、まずは問題解決以前に気持ちを受け止め、寄り添うことが何より必要な支
援であるといえます。身近な人に打ち明けられない、相談しづらい状況、孤独・孤立の状態にある
こどもの背景を念頭に、解決への方策、環境を変えるための方法など、突きつけられた課題を考え
ていく必要があります。
「希死念慮」項目等のつながった動機内訳・割合
(2016-2023年度・電話)
希死念慮 n=4,353

76.2

背景に希死念慮 n=1,733

16.6

80.8

会話成立 n=383,976

10.3

76.2
0

4.6

25

話を聴いてほしい
実際に動いてほしい

5.1

50

誰かとつながっていたい
チャイルドラインについて

7.7

14.2

3

75
答えが欲しい
社会資源情報を求める

100(%)
お試し
その他

資料:チャイルドライン支援センターデータベースより作成(令和6年3月31日時点の集計)

あきらめの感情~近年の傾向と直近年の特徴
事例▶ 自分は必要ないとしか思えない
と殺してほしい
事例▶ 自分は必要ない
の????

何でいるの

何で生きてるの

誰からも必要とされてない邪魔者

何で生んだの

さっさ

うちって生まれてきた意味ある

受け手が捉えた希死念慮の「気持ち」を単純集計すると、約半数は「つらい・苦しい」、続いて
「あきらめ」「不安」「孤独・寂しさ」などがあり、特に、近年の傾向で注視するのが、気持ちの「あ
きらめ」です。希死念慮の「あきらめ」の気持ちを割合でみてみると、2016年度から7年間にお
いては8.4%(n=2,634)だったのが2023年度は12.3%(n=333)と、分母に開きがある数値で
すが、上昇しています。また、こどもの様子(事例)からも、生まれてきたこと自体を否定する気
持ちを持っていたり、生きることを諦めざるを得ない様子だったりすることが見受けられることか
ら、最近、こどもは「苦しい」から「あきらめ」の気持ちへと変化の兆しを見せているのではない
かという視点でも、注目する必要があると考えています。
希死念慮の「気持ち・あきらめ」割合・ 直近1年とそれ以前の比較
2016-2022 年度 n=2,634

8.4

2023 年度 n=333

12.3
0

4

8

11

15(%)

希死念慮の「あきらめ」割合(分母=会話成立の「あきらめ」

資料:チャイルドライン支援センターデータベースより作成(令和6年3月31日時点の集計)

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