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【参考資料2】第4回、第5回、第6回救急・災害医療提供体制等に関するワーキンググループ資料 (91 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28351.html
出典情報 救急・災害医療提供体制等に関するワーキンググループ(第7回 10/5)《厚生労働省》
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傷病者の意思に沿った救急現場での心肺蘇生に関する検討部会 報告書(概要)
1 背景

4 検討・考察内容

○近年、救急隊が心肺停止の傷病者の心肺蘇生を望んで (1)心肺蘇生の対応について
いないと言われる事案の対応について、多くの消防本部で ○ 大阪市消防局では、傷病者の生命保護を最優先とし、心肺蘇生を継続して搬送。
課題として認識されている。
○ 広島市消防局や埼玉西部消防局では、かかりつけ医等と連絡し、心肺蘇生中止の
指示が出たら、心肺蘇生を中止。
22 実態調査の結果
実態調査
※ かかりつけ医等については、傷病者の人生の最終段階における医療ケアに携わっていれば、傷病
者の状態や病状を評価し、医学的な観点と併せて、心肺蘇生中止の判断が可能と考える。
全国 728 の消防本部を対象に、
○ 傷病者の家族等から、傷病者本人は心肺蘇生を望ま (2)救急隊の対応について
ないと伝えられる事案の有無。
○ 傷病者が心肺停止となった経緯や、心肺蘇生の中止等について話し合った関係者の
○ 事案があった本部のうち対応の取り決めの有無。
範囲・内容、かかりつけ医との連絡の有無など、救急現場の状況は千差万別であり、
○ 対応方針の内容(心肺蘇生の実施 または 医師の指示
救急隊の対応については十分な検討が必要。
等による中止)等について、調査を実施。
○ 心肺蘇生を中止している消防本部では、単にかかりつけ医等に連絡を取るだけではなく、必要に応
じてオンラインMC医と相談しながら、状況に応じた丁寧な対応を行っていることに留意すべき。

事案があった(又はあったと思われる)⇒616本部(約85%)
対応方針
の策定

定めている
(45.6%)

一定条件下で
対応方針
の内容 中止又は実施しない
(30.1%)

定めていない
(54.4%)

心肺蘇生を実施し搬送
(60.5%)





3 検討する上での基本的な認識
○ 救急隊は救命を役割とし、事前に傷病者の意思が共
有されていないなど、時間的、情報的制約がある中では、
速やかな心肺蘇生の実施が基本。
○ 一方で、ACP (アドバンス・ケア・プランニング)の考え方
が広まりつつあり、今後、医療・ ケアチームとの十分な話
合いを踏まえた本人の生き方・逝き方は尊重されていく
方向。

(3)救急搬送について
○心肺蘇生中止の際、救急隊の長時間待機が課題(医師の到着までに時間がかかる)。
○心肺蘇生を実施しない、死亡確認等のためだけの搬送は、本来的には、在宅医療や
高齢者施設において速やかに死亡診断を行う体制を整えることで、解消すべき課題。
(4)活動の事後検証等について
○ 救急現場の状況や、救急隊の対応は多様であり、 MC協議会において事後検証の
対象とすることを検討すべき。

5 今後の対応
○傷病者本人が心肺蘇生を望まない意思を示していたにもかかわらず、
救急要請される事案について、集計している消防本部が一部にとどまるなど、
実態が十分に明らかになったとは言いがたい。
・ 各地域での検証を通じた、事案の集積による知見の蓄積が必要。
・ 国民の意見の動向や人生の最終段階における医療・ケアに関する取組状況
等を見極める必要。
将来的には、救急隊の対応の標準的な手順等について検討を
進めていくべき。
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