よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料2_かかりつけ医機能に関する事例集(令和3年度かかりつけ医機能の強化・活用にかかる調査・普及事業) (21 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36156.html
出典情報 かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会(第1回 11/15)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

3.
取組の詳細
① 医師会活動や、近隣の診療所との症例検討会を通じた診診連携の強化、
病診連携による円滑な紹介・逆紹介
当該医療機関の開業当初は、周辺地域に診療所連携の観点でつながりがない状況であった
が、
地域の医師会に所属したことで、
勉強会等の医師会活動を通じて地元の医療機関と顔の見え
る関係が構築できた。さらに、医師会活動とは別に、同時期に開業した周辺の診療所の医師との
連携の中で、
それぞれの専門領域の知見を活かした定期的な症例検討会の継続により、診療所
の医師に求められる幅広い医療ニーズに対応できるようにしている。具体的には、症例検討会に
おいて、消化器外科、循環器外科、皮膚科、眼科、耳鼻科、在宅医療等の症例を持ち寄り、専門医
療機関に紹介すべき病態や、
総合診療についての理解を深める機会を得ている。また、
こうした連
携はがん検診のダブルチェックや、日頃の診療における密な診診連携においても実現している。
また、近隣に大規模な専門病院が複数存在しており、そこで開催される研修会にも積極的に
参加している。こうした研修の場で、研鑽を積むだけでなく、近隣の大規模な病院の医師とも
顔の見える関係も構築するようにしており、紹介・逆紹介の推進につながっている。

② 学校保健、産業保健、健診・がん検診、予防接種の実施による
地域全体の保健・予防医療の推進
当該医療機関では、がん検診、特定健診、特定保健指導などの地域全体の保健・予防にも
積極的に取り組んでおり、近隣の学校の学校医や、企業の産業医活動も実施している。具体的
には、学校医として、数百人程度の生徒の健康診断や、感染症に対する指導等を実施している。
また、産業医としては、入社時や定期の健康診断、ストレスチェック等を実施し、企業に勤務す
る方の健康の保持増進に貢献している。こうした取組を通じて、地域に密着した医療機関として
地域住民の医療ニーズに幅広く対応できるようにしている。
さらに、小児から高齢者までに加えて、海外渡航者に対しても予防接種を実施している。新
型コロナウイルス感染症に対する予防接種も実施しており、地域のニーズを踏まえた医療提供に
より、地域全体の保健・予防医療を推進するのみでなく、地域にとって欠かせない医療機関と
なっている。

③ 地域の医療ニーズに応じた適切なオンライン診療の実施
当該医療機関では、今般の新型コロナウイルス感染症流行時の発熱外来、検査外来を担い、
PCR 検査も提供したほか、既に関係性が構築されている患者さんの医療ニーズに対応するた
め、オンライン診療を通じた診察が可能と考えられる患者さんに対して、オンライン診療を実施
した。具体的には、3ヶ月に1回、対面診療の補完として、比較的容態の安定している患者さん
に対し、経過を診ることを主眼において、オンライン診療を実施した。また、平時より地域でも
ニーズのある在宅医療にも取り組んでおり、介護にも配慮した医療サービスを提供している。さ
らに患者さんからの相談に対応できるように 24 時間電話対応ができるようにしており、こうした
取組についても、オンライン診療等を上手に組み合わせることで、患者さんにとって利便性のよ
り高い診療を提供することが可能となっている。なお、新型コロナウイルス感染症への対応にお
いては、後遺症外来も実施しており、常に、地域の医療ニーズを丁寧に把握しながら診察にあ
たることにより、患者さんにとって満足度の高い医療の提供が可能となっている。

21