よむ、つかう、まなぶ。
参考資料2_かかりつけ医機能に関する事例集(令和3年度かかりつけ医機能の強化・活用にかかる調査・普及事業) (53 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36156.html |
出典情報 | かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会(第1回 11/15)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
3.
取組の詳細
① 地域の診療所の医師との紹介・逆紹介の推進:病診連携の充実
当該医療機関は松本医療圏域の中で、急性期医療を担っているため、地域の診療所医師との
患者紹介・逆紹介を積極的に進めている。紹介・逆紹介の連携強化のため、地域の診療所を
当該医療機関の連携先として登録する体制を採用している(登録医)。登録医からの紹介は 24
時間 365 日断ることなく受け入れ、診療情報共有のため ICT を用いた電子カルテを閲覧する仕
組みを構築している。また、紹介患者に関するフィードバックのための症例検討会・勉強会を診
療所の医師を交えて月 1 回程度開催するなど、診療所の医師にとって魅力的な仕組みとなるよう
工夫している。なお、診療情報提供書の記載については、外部の診療所医師が即時に診療の
参考にできるよう、記載の仕方・記載内容について教育・指導を徹底している。こうした取組を
通じて、現在では近隣の診療所ほぼすべてが登録する状況となっている。さらに、逆紹介先の
診療所の医師を交えた退院前共同カンファレンスも積極的に実施して、入院患者の退院後の在
宅生活についても、一緒に支える体制を構築している。
② シームレスな医療提供を意識した病病連携の推進
当該医療機関では、地域の診療所だけでなく、慢性期病院との連携の強化にも努めている。
近隣の 3 か所の慢性期病院と書面をもって連携しており、連携先の慢性期病院に入院している
患者さんに急変時対応等の高度救急医療の必要性が生じた場合には、当該医療機関で即時対
応するようにしている。一方で、当該医療機関の患者さんについて、慢性期病院への転院が必
要になった場合には、申し込みから 2 週間以内に、確実に連携先の慢性期病院で受け入れても
らえる体制となっている。さらに、当該医療機関は連携している慢性期病院と同一の職種間で
勉強会を開催することにより、転院の際に障害となる対応できる処置・治療の水準の差を軽減
し、シームレスな医療提供のため技術水準が均質化できるよう、共同で研修・調整を重ねてい
る。また、連携先の慢性期病院とは、経営面も含めて、医療提供のあり方について定期的に話
し合いを行うことにより、相互の協力・連携が円滑に進むよう努めている。そうした取組の積み
重ねにより、互いの病院の各階層で信頼関係を構築することが可能となり、患者さんにとっても
ストレスのないケアの継続が可能となっている。
③ 地域における有事対応への取組
松本市医師会では、災害等が発生した際の医療提供体制の確保に関する取組を積極的に進
めており、松本市と協働し詳細な対応マニュアルを作成している。当該医療機関も災害拠点病
院としてその取組に参画しており、有事の際のトリアージや情報連携のシステムを構築している。
有事の対応は松本広域圏救急災害医療協議会において検討が重ねられており、新型コロナウイ
ルス対応においても協議会の連携を基盤として、患者さんの重症度などに応じて公立や民間の医
療機関が受け入れを分担・連携し、地域がチームとなって医療崩壊を防ぐ「松本方式」と呼ば
れる取組が実践され、効果を上げている。
53
取組の詳細
① 地域の診療所の医師との紹介・逆紹介の推進:病診連携の充実
当該医療機関は松本医療圏域の中で、急性期医療を担っているため、地域の診療所医師との
患者紹介・逆紹介を積極的に進めている。紹介・逆紹介の連携強化のため、地域の診療所を
当該医療機関の連携先として登録する体制を採用している(登録医)。登録医からの紹介は 24
時間 365 日断ることなく受け入れ、診療情報共有のため ICT を用いた電子カルテを閲覧する仕
組みを構築している。また、紹介患者に関するフィードバックのための症例検討会・勉強会を診
療所の医師を交えて月 1 回程度開催するなど、診療所の医師にとって魅力的な仕組みとなるよう
工夫している。なお、診療情報提供書の記載については、外部の診療所医師が即時に診療の
参考にできるよう、記載の仕方・記載内容について教育・指導を徹底している。こうした取組を
通じて、現在では近隣の診療所ほぼすべてが登録する状況となっている。さらに、逆紹介先の
診療所の医師を交えた退院前共同カンファレンスも積極的に実施して、入院患者の退院後の在
宅生活についても、一緒に支える体制を構築している。
② シームレスな医療提供を意識した病病連携の推進
当該医療機関では、地域の診療所だけでなく、慢性期病院との連携の強化にも努めている。
近隣の 3 か所の慢性期病院と書面をもって連携しており、連携先の慢性期病院に入院している
患者さんに急変時対応等の高度救急医療の必要性が生じた場合には、当該医療機関で即時対
応するようにしている。一方で、当該医療機関の患者さんについて、慢性期病院への転院が必
要になった場合には、申し込みから 2 週間以内に、確実に連携先の慢性期病院で受け入れても
らえる体制となっている。さらに、当該医療機関は連携している慢性期病院と同一の職種間で
勉強会を開催することにより、転院の際に障害となる対応できる処置・治療の水準の差を軽減
し、シームレスな医療提供のため技術水準が均質化できるよう、共同で研修・調整を重ねてい
る。また、連携先の慢性期病院とは、経営面も含めて、医療提供のあり方について定期的に話
し合いを行うことにより、相互の協力・連携が円滑に進むよう努めている。そうした取組の積み
重ねにより、互いの病院の各階層で信頼関係を構築することが可能となり、患者さんにとっても
ストレスのないケアの継続が可能となっている。
③ 地域における有事対応への取組
松本市医師会では、災害等が発生した際の医療提供体制の確保に関する取組を積極的に進
めており、松本市と協働し詳細な対応マニュアルを作成している。当該医療機関も災害拠点病
院としてその取組に参画しており、有事の際のトリアージや情報連携のシステムを構築している。
有事の対応は松本広域圏救急災害医療協議会において検討が重ねられており、新型コロナウイ
ルス対応においても協議会の連携を基盤として、患者さんの重症度などに応じて公立や民間の医
療機関が受け入れを分担・連携し、地域がチームとなって医療崩壊を防ぐ「松本方式」と呼ば
れる取組が実践され、効果を上げている。
53