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参考資料2_かかりつけ医機能に関する事例集(令和3年度かかりつけ医機能の強化・活用にかかる調査・普及事業) (23 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36156.html
出典情報 かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会(第1回 11/15)《厚生労働省》
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3.
取組の詳細
① 福井県初の複数医師による 24 時間 365 日体制の在宅医療診療所の実現
当該医療機関は、2011年の開業当初から、福井県初の複数医師による 24 時間 365 日体制
の在宅医療専門診療所として活動している。最初から、ソロプラクティスではなく複数医師の
チーム制をとっている。当初は、受け持っている患者さん・家族から「一人の医師に診てほしい」
と言われたこともあるが、24 時間 365 日の対応を継続するためにはチーム制による対応が必要
であることを説明した。その結果、地域において、複数医師による在宅医療の意義が納得され
るようになっている。

② 事務職を含めた多職種参加型のカンファレンスの実施
当該医療機関は、事務スタッフや看護師がしっかり問診するようにしている。子どもの風邪に
対応する際も、風邪の診療は医師が行うが、子育ての相談には看護師や事務スタッフが対応す
る。事務スタッフが来院した患者さんの子どもをケアするなど、医師以外のスタッフが積極的に
患者さんに関わるようにしている。あらゆる職種が患者さんを支えるようにすることで、地域住
民から診療所全体に対する信頼が構築された。
スタッフにも最初から患者さんに関わることを教育しており、例えば、患者さんのカンファレン
スは、事務スタッフも参加し、治療方針の決定に関わっている。多職種の視点により、患者さ
んの生活の変化にいち早く気づき、診療に役立つ意見交換ができている。

③ 広域的な患者さんの希望に応えた医療提供の実現
当該医療機関は、在宅医療専門診療所であるが、一般の外来にも対応して、地域のニーズ
に合わせた医療提供を実現するため、2015 年に近隣に「つながるクリニック」を立ち上げた。
その後、軽井沢に「ほっちのロッヂの診療所」、福井県勝山市に「勝山オレンジクリニック」、石
川県輪島市に「奥能登ごちゃまるクリニック」を開業し広域的に、患者さんの希望に応えた在宅
医療を提供している。こうした広域的な展開は、医療面のみならず、まちづくりに参画するとい
う意図もあり、特に軽井沢の「ほっちのロッヂの診療所」は現地の教育機関から依頼を受けて
開業したものであり、患者さんの希望に応えることができている。

④ 地域住民の交流の場の提供による医療資源の効率化
街角のよろず相談窓口として、
「みんなの保健室」に取り組んでいる。この取組は、当該医療
機関を受診していない地域住民も含めて、交流したり、集うことのできるスペースを提供するもの
である。
「みんなの保健室」を利用するようになってから、メンタルの不調が減少して、当該医
療機関の受診が不要となった患者さんもおり、医療資源の効率的な利用に向けた効果が見られ
ている。また、令和4年には福井市内のクリニックにカフェやフィットネスジムを併設する予定で
あり、
「かわいい、美味しい、心地よい」空間の実現のための取組をすすめることにより、地域
住民のさらなる健康増進への貢献目指している。

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