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参考資料2_かかりつけ医機能に関する事例集(令和3年度かかりつけ医機能の強化・活用にかかる調査・普及事業) (39 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36156.html
出典情報 かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会(第1回 11/15)《厚生労働省》
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3.
取組の詳細
① 多職種から構成する在宅医療支援チームによる手厚い退院時支援
当該医療機関では、円滑な入退院時支援を実現するため、電子カルテから、入退院時に必
要となる情報のみを抽出した入退院支援 DB を構築したり、退院後のケアにおいて最も重要な
時期である退院後2週間の手厚い対応のため、病院内に在宅医療支援チームを設置し、患者さ
んやその家族への不安や地域の医療機関へのサポー
トを実施している。この在宅医療支援チームには、医
師、訪問看護師、ソーシャルワーカー(MSW)、理学
療法士、ヘルパー、介護支援専門員(ケアマネジャー)
等が属し、医療・介護・福祉など幅広く支援できるよう
にしており、病院の在院日数の短 縮も実現している。
在宅医療支援チーム
(平均在院日数:11.6 日)
(MBC : Medical Base Camp)
出典:社会医療法人祐愛会織田病院提供資料

② 高度急性期病院の地域医療の窓口としての病病連携を推進
大学の付属病院等の高度急性期病院に対し、当該医療機関が地域医療の窓口となり、急性
期治療終了後の患者受入を積極的にしている。さらに、大病院での対応が難しい患者ニーズに
合った介護や福祉サービスを提供する観点でも、介護支援専門員
(ケアマネジャー)やMSW と
の連携を図ることにより、地域密着型病院として積極的に取り組んでいる。

③ 地域の診療所の医師と連携による 24 時間 365 日救急受入れ体制の実現
当該医療機関では、病院と在宅医療のシームレスな連携を実現するために、地域の診療所へ
の逆紹介を積極的に行っており、外来患者数は大幅に減少した。その結果役割の明確化が果
たされ医療資源の効率化も実現した。また、開放型病床を地域のすべての医師に開放し、診察
や検査に利用できるようにしており、地域の診療所の医師との連携も密になっている。
また、
24 時間365日救急患者を絶対断らないことをポリシーとしており、地域密着型病院とし
てバックアップ体制の確保にも尽力しており、こうした取組により、地域の診療所にとって欠か
せない医療機関として地域の医療に根ざしている。

④ ICT 活用による在宅見守りの効率化
当該医療機関では、患者さんのニーズに応じて先進的に ICT の活用に取り組んでおり、20
年以上前から在宅のオンライン診療を取り入れている。また、システムを随時更新し、在宅見守
りや診療における補助情報として、室温・睡眠時心拍数についても情報が得られる環境が整っ
ている。さらに、緊急時対応のため、タブレットを活用した声がけ・遠隔診療もできる状況と
なっており、患者さんやその家族の安心につながる医療提供が実現している。

⑤ 有事における地域の医療ニーズに応じた対応
当該医療機関は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大において県独自の取組であった新型
コロナ以外の救急患者を受け入れる「特定二次救急医療機関」として指定を受け救急対応の強
化を図るなど、地域医療にも積極的に貢献している。さらに、コロナ禍において、入院における面
会制限により、ニーズが高まった在宅の看取りについても積極的に対応し、時勢に合わせてそ
の地域で求められる医療を踏まえて、提供する医療サービスの内容も検討するようにしている。

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