会議資料 (41 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00033.html |
出典情報 | 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第59回 7/5)《厚生労働省》 |
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2020 年 11 月 14 日に OVID Medline、OVID EMBASE 及び Cochrane library のデータベース
を包括的に検索し、条件を満たす 11 の無作為化比較試験を選定した。5 試験は axSpA 患
者、2 試験は AS 患者、4 試験は nr-axSpA 患者を対象とした試験であり、投与した TNF 阻
害薬別では、本薬 5 試験、ゴリムマブ(遺伝子組換え)2 試験、セルトリズマブ ペゴル
(遺伝子組換え)2 試験、エタネルセプト(遺伝子組換え)1 試験、薬剤名非報告 1 試験で
あった。対照群はプラセボ 9 試験、パミドロン酸 1 試験、従来型合成抗リウマチ薬
(csDMARDs)1 試験であった。
axSpA 患者における TNF 阻害薬治療前後の仙腸関節及び脊椎の SPARCC スコアの変化
をそれぞれ 11 試験及び 5 試験の成績を用いて検討した結果、対照群と比較した TNF 阻害
薬群の SPARCC スコアのベースラインからの変化量の平均差[95%信頼区間]は仙腸関節
で 2.86[2.50, 3.23]、脊椎で 1.87[1.27, 2.46]であり、この効果は、疾患(AS、nr-axSpA)
による部分集団間で一貫していた。なお、臨床評価指標(ASDAS、BASDAI、BASFI 及び
CRP)の解析においても、TNF 阻害薬の axSpA に対する治療効果が確認された。
また、本薬治療前後の仙腸関節及び脊椎の SPARCC スコアの変化をそれぞれ 5 試験及び
3 試験の成績を用いて検討した結果、対照群(プラセボ群)と比較した本薬群の SPARCC ス
コアのベースラインからの変化量の平均差[95%信頼区間]は仙腸関節で 2.55[2.17, 2.93]、
脊椎で 4.44[-0.63, 9.51]であった。
3) Wang S et al. Risk of serious infections in biological treatment of patients with ankylosing
spondylitis and non-radiographic axial spondyloarthritis: a meta-analysis. Clin Rheumatol 2018;
37: 439-5019)
生物製剤による治療を受けた AS 及び nr-axSpA 患者における重篤な感染症のリスクを検
討したメタ・アナリシスに関する論文である。MEDLINE(PubMed 経由)、EMBASE、
Cochrane Library 並びに米国リウマチ学会及び欧州リウマチ学会の年次学会の抄録アーカイ
ブの系統的文献検索を行い、条件を満たす試験として、4,527 人(生物製剤投与 2,699 人、
プラセボ、NSAIDs 又は DMRADs 投与 1,828 人)の患者を含む 25 の二重盲検無作為化比較
試験を選定した。活動性 AS 患者を対象とした 21 試験及び nr-axSpA 患者を対象とした 4 試
験において、本薬を含む 5 種類の TNF 阻害薬及び 3 種類の非 TNF 阻害薬が投与されてい
た。重篤な感染症のリスクについて、生物製剤を投与された axSpA 患者では対照群と比較
してオッズ比[95%信頼区間]は 1.42[0.58, 3.47]であり、数値的にわずかに増加したもの
のリスクに差はないと判断された。なお、AS 患者及び nr-axSpA 患者における、対照群に
対する生物製剤のリスク差[95%信頼区間]は、それぞれ 0.00[-0.01, 0.01]及び-0.00[-
0.02, 0.01]であった。
また、AS 又は nr-axSpA 患者に本薬を投与した 5 試験の成績を用いて検討した結果、対
照群に対する本薬のリスク差[95%信頼区間]は 0.00[-0.01, 0.01]であった。
4) Corbett M et al. Tumour necrosis factor-α inhibitors for ankylosing spondylitis and non-
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