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参考資料3-2 (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32513.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第74回 4/12)《厚生労働省》
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6. 2020 年の人口千人当たりの一日抗菌薬使用量を 2013 年の水準の3分の2に減少させる。
7. 2020 年の経口セファロスポリン系薬、フルオロキノロン系薬、マクロライド系薬の人口千人当たり
の一日使用量を 2013 年の水準から 50%削減する。
8. 2020 年の人口千人当たりの一日静注抗菌薬使用量を 2013 年の水準から 20%削減する。


2013 年の日本の一日抗菌薬使用量は、1000 人当たり 15.8 と推計されており、欧州との比較に
おいては、比較的少ない。しかし、欧州で 1000 人当たりの一日使用量が最も少ないオランダは
11.3 と日本の約3分の2程度である。一方で、日本の経口抗菌薬使用の特徴として、経口広域
抗菌薬の使用割合が極めて高いことが挙げられる。



2013 年における経口抗菌薬の使用割合は、マクロライド系薬が 33%、セファロスポリン系薬が
27%(うち 80%は第3世代)、フルオロキノロン系薬が 19%と全体の約 80%を占める。これらの抗菌
薬の使用を半減し、適正使用の推進により静注抗菌薬の使用量を 20%削減することで、全抗菌
薬の使用量を3分の2に減少させることを目指す。

動物に関して
1.大腸菌のテトラサイクリン耐性率を 33%以下に低下させる。
 日本での家畜における大腸菌のテトラサイクリン耐性率は 2001 年の 59.0%から 2014 年には
45.2%へと減少した。これは適正使用の確保のための取組等によるものと考えられた。このため、
本行動計画を実行することにより、耐性率の減少を加速させることが可能と考えられ、2020 年に
33%以下とすることを目指す。

2.大腸菌の第3世代セファロスポリン耐性率を、2020 年における G7各国の数値と同水準にする。
3.大腸菌のフルオロキノロン耐性率を、2020 年における G7各国の数値と同水準にする。
 食品安全委員会の「食品を介してヒトの健康に影響を及ぼす細菌に対する抗菌性物質の重要
度ランク付けについて」において、ヒトの医療上極めて高度に重要とされている第3世代セファロ
スポリン及びフルオロキノロンに対する我が国の牛、豚及び肉用鶏由来大腸菌の耐性率は、G7
各国とほぼ同水準であった。これは、我が国においてこれらの動物用抗菌剤が、獣医師の指示
による使用の義務付け等のリスク管理措置に加えて、他の動物用抗菌剤が無効の場合にのみ
使用すること、市販後の耐性菌の発現状況調査の定期報告の義務付け等の特別な措置を講じ
ていることによるものと考えられた。現状で既に G7各国とほぼ同水準であるが、G7各国が自国
の行動計画を実行することにより 2020 年における水準は向上すると考えられるため、我が国に
おいても本行動計画を実行することにより、2020 年における G7各国の数値と同水準にすること
を目指す。

薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2023-2027) | 13