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参考資料3-2 (77 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32513.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第74回 4/12)《厚生労働省》 |
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戦略 5.5 薬剤耐性の研究及び薬剤耐性感染症に対す
る新たな予防・診断・治療法等の研究開発
に関する国際共同研究の推進
背景
○
薬剤耐性(AMR)と闘うための武器である抗微生物剤や薬剤耐性(AMR)の診断技術、感染症自
体の罹患を減らすワクチンなどの研究は長年滞っており、近年、欧米各国は、新規の予防・診断・
治療法に関する研究開発を再加速させている。2021 年の先進7カ国(G7)財務大臣会合におい
て採択された“抗生物質の開発を促進するための取組に関する G7財務大臣文書”では薬剤耐性
(AMR)に関する抗生物質の研究・開発を強化し、新薬を市場に投入するための適切な経済状況
を創出するため、具体的かつ適切な追加措置を講じることにコミットしている129。また、2022 年先進
7カ国(G7)首脳声明においては、国際的パートナーシップの下で新しい抗微生物薬の研究及び
イノベーションを強化することとされた。
○
米国における新規抗菌薬開発インセンティブ付与法(GAIN Act)に代表されるように、新規抗微
生物剤の研究開発は世界的に推進されており、重複や非協調的な競争を避けるため国際共同研
究イニシアティブ130の下で協調的に研究開発を進める必要がある。
○
米国と欧州は、2009 年より薬剤耐性(AMR)に関する大西洋横断タスクフォース(TATFAR)にお
いて、共同的に新薬開発のための協力を進めており 131、また薬剤耐性(AMR)に関するプログラム
連携イニシアティブ(JPIAMR)や感染症のアウトブレイクに対する国際連携ネットワーク(GloPID-R)
が薬剤耐性(AMR)研究の国際連携を推進している。我が国は、2015 年に日本医療研究開発機
構(AMED)が薬剤耐性(AMR)に関するプログラム連携イニシアティブ(JPIAMR)及び感染症のア
ウトブレイクに対する国際連携ネットワーク(GloPID-R)に参画し132,133、国際連携の推進に努めてい
る。
○
抗微生物薬を含むヒト用医薬品臨床試験実施基準(GCP)については、日米 EU 医薬品規制調
和国際会議(ICH)で共通ガイドラインが定められている 134。世界規模で研究開発を展開し、各国
で早期に利用可能にするためには、臨床開発過程において、共通の臨床評価要件が用いられる
ことが望まれるが、日米 EU の規制当局間で技術協議を進めた結果、感染症の地域特性等を踏ま
えガイドライン自体の共通化は最終的に合意が得られなかった。新型コロナウイルス感染症
(COVID-19)の発生以降は、抗微生物薬の臨床評価手法に限らず、感染症対応全般において国
際薬事当局間の協働や規制調和を推進すべく各国が対応している。
129
G7 Finance Ministers’ Statement on Actions to Support Antibiotic Development
薬剤耐性に関するプログラム連携イニシアティブ(JPIAMR)、感染症のアウトブレイクに対する国際連携ネットワーク
(GloPID-R)
131
Transatlantic Task Force on Antimicrobial Resistance, Centers for Disease Prevention and Control,
http://www.cdc.gov/drugresistance/tatfar/, accessed on 24 December 2015
132
JPIAMR Press Release, Japan joins as newest JPIAMR member, 19 October 2015. http://www.jpiamr.eu/japan-joins-asnewest-jpiamr-member/, accessed on 24 December 2015
133
GloPID-R Press Release, New member joins the fight against global epidemics, 4 August 2015. http://www.glopidr.org/new-member-joins-the-fight-against-global-epidemics/, acceded on December 24, 2015
134
Guidelines for Good Clinical Practice E6 (R1), ICH harmonized tripartite guideline – Implemented in June 1996
130
薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2023-2027) | 77
る新たな予防・診断・治療法等の研究開発
に関する国際共同研究の推進
背景
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薬剤耐性(AMR)と闘うための武器である抗微生物剤や薬剤耐性(AMR)の診断技術、感染症自
体の罹患を減らすワクチンなどの研究は長年滞っており、近年、欧米各国は、新規の予防・診断・
治療法に関する研究開発を再加速させている。2021 年の先進7カ国(G7)財務大臣会合におい
て採択された“抗生物質の開発を促進するための取組に関する G7財務大臣文書”では薬剤耐性
(AMR)に関する抗生物質の研究・開発を強化し、新薬を市場に投入するための適切な経済状況
を創出するため、具体的かつ適切な追加措置を講じることにコミットしている129。また、2022 年先進
7カ国(G7)首脳声明においては、国際的パートナーシップの下で新しい抗微生物薬の研究及び
イノベーションを強化することとされた。
○
米国における新規抗菌薬開発インセンティブ付与法(GAIN Act)に代表されるように、新規抗微
生物剤の研究開発は世界的に推進されており、重複や非協調的な競争を避けるため国際共同研
究イニシアティブ130の下で協調的に研究開発を進める必要がある。
○
米国と欧州は、2009 年より薬剤耐性(AMR)に関する大西洋横断タスクフォース(TATFAR)にお
いて、共同的に新薬開発のための協力を進めており 131、また薬剤耐性(AMR)に関するプログラム
連携イニシアティブ(JPIAMR)や感染症のアウトブレイクに対する国際連携ネットワーク(GloPID-R)
が薬剤耐性(AMR)研究の国際連携を推進している。我が国は、2015 年に日本医療研究開発機
構(AMED)が薬剤耐性(AMR)に関するプログラム連携イニシアティブ(JPIAMR)及び感染症のア
ウトブレイクに対する国際連携ネットワーク(GloPID-R)に参画し132,133、国際連携の推進に努めてい
る。
○
抗微生物薬を含むヒト用医薬品臨床試験実施基準(GCP)については、日米 EU 医薬品規制調
和国際会議(ICH)で共通ガイドラインが定められている 134。世界規模で研究開発を展開し、各国
で早期に利用可能にするためには、臨床開発過程において、共通の臨床評価要件が用いられる
ことが望まれるが、日米 EU の規制当局間で技術協議を進めた結果、感染症の地域特性等を踏ま
えガイドライン自体の共通化は最終的に合意が得られなかった。新型コロナウイルス感染症
(COVID-19)の発生以降は、抗微生物薬の臨床評価手法に限らず、感染症対応全般において国
際薬事当局間の協働や規制調和を推進すべく各国が対応している。
129
G7 Finance Ministers’ Statement on Actions to Support Antibiotic Development
薬剤耐性に関するプログラム連携イニシアティブ(JPIAMR)、感染症のアウトブレイクに対する国際連携ネットワーク
(GloPID-R)
131
Transatlantic Task Force on Antimicrobial Resistance, Centers for Disease Prevention and Control,
http://www.cdc.gov/drugresistance/tatfar/, accessed on 24 December 2015
132
JPIAMR Press Release, Japan joins as newest JPIAMR member, 19 October 2015. http://www.jpiamr.eu/japan-joins-asnewest-jpiamr-member/, accessed on 24 December 2015
133
GloPID-R Press Release, New member joins the fight against global epidemics, 4 August 2015. http://www.glopidr.org/new-member-joins-the-fight-against-global-epidemics/, acceded on December 24, 2015
134
Guidelines for Good Clinical Practice E6 (R1), ICH harmonized tripartite guideline – Implemented in June 1996
130
薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2023-2027) | 77