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参考資料3-2 (39 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32513.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第74回 4/12)《厚生労働省》
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戦略 2.3 畜水産、獣医療等における薬剤耐性に関す

る動向調査の強化
背景


畜産分野については、1999 年から「動物由来薬剤耐性菌モニタリング(JVARM)」を開始し、全
国の薬剤耐性(AMR)の動向を調査する体制を整備し、各都道府県、独立行政法人農林水産消
費安全技術センター等と連携協力し、動物医薬品検査所が基幹検査機関として薬剤耐性微生物
(ARO)の動向調査を実施している。あわせて、動物用抗菌性物質の販売量から換算した使用量
に関する情報収集もこの一環として実施し、これらの結果については、毎年報告書として公表する
とともに、ワンヘルス・アプローチの観点から「薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書(NOAR)」
へデータを提供している。さらに、国際獣疫事務局(WOAH)が集計し報告する「動物分野での抗
菌剤使用に関する年次報告書」に日本のデータとしても提供している。



「動物由来薬剤耐性菌モニタリング(JVARM)」では、各種薬剤耐性微生物(ARO)の性状分析等
に関する調査・研究を実施し、その成果をリスク評価のための資料等として活用している。薬剤耐
性菌の遺伝子情報を蓄積し解析するため令和元年度に新たに開発したゲノムデータベース(JVEG)にデータの登録し・解析を開始した。今後、更にデータベースを充実させ、薬剤耐性(AMR)
の変化や拡大の予兆を適確に把握していく必要がある。



水産分野については、国際連合食糧農業機関(FAO)での検討において薬剤耐性菌がヒトの健
康に及ぼす影響は低いとされており60、諸外国においても組織的な動向調査・監視体制は整備さ
れていない。一方、我が国においては、これまで養殖水産動物用抗菌剤の効能又は効果の対象
となる病原菌等の薬剤感受性について、動向調査を実施し、リスク評価のための資料等として活
用している。



愛玩動物分野については、国際的にもこれまで欧州の一部の国を除いて薬剤感受性について
の動向調査・監視は行われていなかったが、我が国においては病気の愛玩動物を対象とした薬剤
感受性の動向調査を 2017 年より、健康な愛玩動物を対象とした動向調査を 2018 年より開始して
いる。



農業分野については、国際連合食糧農業機関(FAO)等において、動向調査等に関するデータ
の収集、共有等について議論がなされているところである。

60

Improving biosecurity through prudent and responsible use of veterinary medicines in aquatic food production, FAO
Fisheries and Aquaculture Technical Paper No. 547, 2012.

薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2023-2027) | 39