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参考資料3-2 (83 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32513.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第74回 4/12)《厚生労働省》 |
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戦略 6.1 薬剤耐性に関する国際的な政策に係る日本
の主導力の発揮
背景
○
薬剤耐性(AMR)は、地球規模の健康安全保障上の脅威として捉えられており、世界保健機関
(WHO)や先進7カ国(G7)プロセスにおいて議論されてきたところであり、引き続き重要な保健課
題の一つである。143
○
我が国は以前より医療分野及び畜水産分野において薬剤耐性(AMR)対策を推進しており、薬
剤耐性率に関する動向調査体制が整備され、抗菌薬使用量についても経済協力開発機構
(OECD)平均を下回る程度で推移144していることから、世界、特にアジア地域において、対策を主
導すべき役割を担っている。2016 年には、「薬剤耐性(AMR) に関するアジア太平洋ワンヘルス・
イニシアチブ(ASPIRE)」を創設し、アジア太平洋諸国のワンヘルス・アプローチを推進している。
○
また、世界各国での感染症対策の能力を向上させることを目的として、世界保健機関(WHO)の
国際保健規則(IHR)の履行強化を目指す多国間イニシアティブである世界健康安全保障アジェ
ンダ(GHSA)の分野別の取組においても、我が国は薬剤耐性(AMR)に関するリード国として国際
貢献すべき立場にある。AMR 臨床リファレンスセンター(AMRCRC)及び薬剤耐性(AMR)研究セ
ンターは、ともに世界保健機関(WHO)連携センターに指定されており、抗微生物薬適正使用
(AMS)及び薬剤耐性(AMR)対策の国際的活動を行っている。
○
畜水産分野においては、薬剤耐性菌に関する国際獣疫事務局(WOAH)の国際基準、コーデッ
クス委員会の実施規範やガイドライン、国際連合食糧農業機関(FAO)のガイドライン等の策定過
程において、農林水産省から関係会合等に参画し、積極的に意見提出を行うなどの貢献をしてき
たところである。
○
国際獣疫事務局(WOAH)が行っている動物用抗菌性物質使用量のデータベース構築等の取
組においては、我が国の専門家が会議等に出席してデータの提供や助言等を行っている。
○
環境分野においては、第3回国際連合環境総会で公表された国連環境フロンティア報告書で薬
剤耐性(AMR)は6つの懸念領域の一つとされており、国際連合環境計画(UNEP)は、世界保健機
関 ( WHO ) 、 国 際 連 合 食 糧 農 業 機 関 ( FAO ) 及 び 国 際 獣 疫 事 務 局 ( WOAH ) と 協 力 し て
“Quadripartite”145として、取組を行っている。我が国としては国際連合環境計画(UNEP)の動向を
注視しているところ。
143
Abe S. Japan's vision for a peaceful and healthier world. Lancet. 2015;386(10011):2367-2369. doi:10.1016/S01406736(15)01172-1
144
Muraki Y, Kitamura M, Maeda Y, et al. Nationwide surveillance of antimicrobial consumption and resistance to
Pseudomonas aeruginosa isolates at 203 Japanese hospitals in 2010. Infection. 2013;41(2):415-423. doi:10.1007/s15010013-0440-0
145
世界保健機関(WHO)、国際連合食糧農業機関(FAO)、国際獣疫事務局(WOAH)及び国際連合環境計画(UNEP)の
四機関間で締結されたパートナーシップ
薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2023-2027) | 83
の主導力の発揮
背景
○
薬剤耐性(AMR)は、地球規模の健康安全保障上の脅威として捉えられており、世界保健機関
(WHO)や先進7カ国(G7)プロセスにおいて議論されてきたところであり、引き続き重要な保健課
題の一つである。143
○
我が国は以前より医療分野及び畜水産分野において薬剤耐性(AMR)対策を推進しており、薬
剤耐性率に関する動向調査体制が整備され、抗菌薬使用量についても経済協力開発機構
(OECD)平均を下回る程度で推移144していることから、世界、特にアジア地域において、対策を主
導すべき役割を担っている。2016 年には、「薬剤耐性(AMR) に関するアジア太平洋ワンヘルス・
イニシアチブ(ASPIRE)」を創設し、アジア太平洋諸国のワンヘルス・アプローチを推進している。
○
また、世界各国での感染症対策の能力を向上させることを目的として、世界保健機関(WHO)の
国際保健規則(IHR)の履行強化を目指す多国間イニシアティブである世界健康安全保障アジェ
ンダ(GHSA)の分野別の取組においても、我が国は薬剤耐性(AMR)に関するリード国として国際
貢献すべき立場にある。AMR 臨床リファレンスセンター(AMRCRC)及び薬剤耐性(AMR)研究セ
ンターは、ともに世界保健機関(WHO)連携センターに指定されており、抗微生物薬適正使用
(AMS)及び薬剤耐性(AMR)対策の国際的活動を行っている。
○
畜水産分野においては、薬剤耐性菌に関する国際獣疫事務局(WOAH)の国際基準、コーデッ
クス委員会の実施規範やガイドライン、国際連合食糧農業機関(FAO)のガイドライン等の策定過
程において、農林水産省から関係会合等に参画し、積極的に意見提出を行うなどの貢献をしてき
たところである。
○
国際獣疫事務局(WOAH)が行っている動物用抗菌性物質使用量のデータベース構築等の取
組においては、我が国の専門家が会議等に出席してデータの提供や助言等を行っている。
○
環境分野においては、第3回国際連合環境総会で公表された国連環境フロンティア報告書で薬
剤耐性(AMR)は6つの懸念領域の一つとされており、国際連合環境計画(UNEP)は、世界保健機
関 ( WHO ) 、 国 際 連 合 食 糧 農 業 機 関 ( FAO ) 及 び 国 際 獣 疫 事 務 局 ( WOAH ) と 協 力 し て
“Quadripartite”145として、取組を行っている。我が国としては国際連合環境計画(UNEP)の動向を
注視しているところ。
143
Abe S. Japan's vision for a peaceful and healthier world. Lancet. 2015;386(10011):2367-2369. doi:10.1016/S01406736(15)01172-1
144
Muraki Y, Kitamura M, Maeda Y, et al. Nationwide surveillance of antimicrobial consumption and resistance to
Pseudomonas aeruginosa isolates at 203 Japanese hospitals in 2010. Infection. 2013;41(2):415-423. doi:10.1007/s15010013-0440-0
145
世界保健機関(WHO)、国際連合食糧農業機関(FAO)、国際獣疫事務局(WOAH)及び国際連合環境計画(UNEP)の
四機関間で締結されたパートナーシップ
薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2023-2027) | 83