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介護保険最新情報Vol.1249(「介護保険施設等に対する監査マニュアル」について(通知)) (44 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index_00010.html
出典情報 「介護保険施設等に対する監査マニュアル」について(4/5付 通知)《厚生労働省》
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7. 処分後の業務
7.1. 指定取消等を行った場合の利用者の移行について
事業者には、事業の休廃止を行う際には利用者や入居者に対する継続的なサービスの継
続を図るための便宜を提供することが義務付けられています(介護保険法第 74 条第5項
等)。指定の効力の全部停止、指定取消という処分が行われた際にも、継続してサービス
提供を受けることができなくなった利用者等への支援は原則として事業者が行うべきでは
ありますが、種々の理由により事業者の支援が十分ではない場合も起こり得ます。
そうした場合、利用者等へのサービス継続を第一義に考えて、「助言その他の援助」な
ど、積極的な指定権者の介入が望まれます。

7.2. 高齢者虐待が認められた事業者への措置
高齢者虐待が認められ、その後も運営を続ける介護保険施設等に対して指定権者は、要
因分析に基づく再発防止に向けた改善計画や改善計画に対する改善状況の報告を定期的に
求めるとともに、運営指導の実施計画を前倒しするなどしてそれぞれの地域の実情や事案
内容に応じた指導を高齢者虐待の担当部局と連携・協働して行うことで、当該介護保険施
設等が取り組む改善の状況を繰り返し確認し、虐待の要因が除去され適切なサービス提供
が行われる運営体制となっていることを確認することが必要です。
なお、高齢者虐待が認められた介護保険施設等が引き続き利用者に対してサービスを提
供することを踏まえると、虐待の要因が除去されたかどうか等の確認は行政処分の程度の
検討に並行して、速やかに行う必要があります。

7.3. 不正請求における詐欺罪の立件という視点について
公務員は、違法性が明らかに認められる場合など、犯罪があると思料するときは所轄省
庁に対して告発することが義務付けられています(刑事訴訟法第 239 条第2項 2)
。利用者
への虐待については警察への告発、労働基準法違反については労働基準監督署への情報提
供などが想定されますが、不正請求についても保険者への詐欺罪という観点から告発を検
討することが考えられます。

7.4. 欠格事由該当者の共有について
特別検査にて組織的関与が認められるとともに指定取消となった事業所及び役員等につ
いては、各指定権者においても指定等又は更新の拒否の対象となるため(欠格事由)、処
分通知を発出する際は、他の指定権者に対しても当該事業者が欠格事由に該当する旨と当
該役員等の氏名等を併せて通知する必要があります。当該通知を受け取った指定権者は、
新規指定や更新の事務において欠格事由該当者かどうか確認を行い、該当する場合は新規
指定や更新を拒否することとなります。

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