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【参考資料2】長谷川参考人提出資料 (30 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_49021.html
出典情報 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会(第4回 1/15)《厚生労働省》
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問う
「身体拘束」を

新連載

長谷川利夫(はせがわ・としお)
杏林大学保健学部作業療法学科・教授
1964 年東京都生まれ。 1987 年國學院大學法学部法律学科政治学コース卒業。 2010 年新潟医療福祉
大学医療福祉学研究科保健学専攻博士後期課程修了。 2009 年度学位請求論文「精神科病院における
隔離・身体拘束に関する各専門職の意識の実態とその背景要因及び作業療法士の役割に関する研究」に
より保健学博士。 2011 年より杏林大学保健学部作業療法学科教授、現在に至る。著書に『精神科医療

『病棟から出て地域で暮らしたい─精神科の「社会的
の隔離・身体拘束』2013 年、日本評論社(単著)
入院」問題を検証する』2014 年、やどかり出版(共著)
など。日本病院・地域精神医学会理事(政策委員会
委員長)
、精神保健従事者団体懇談会代表、公益社団法人全国精神保健福祉会連合会政策委員。

返らない命とそこからの問いかけ
私のスマートフォンの中に 1 枚の写真が
残っている。2 人のライトブルーの瞳は悲しそ

©IGAKU-SHOIN Ltd, 2022

うにこちらを見ている。

に問うべく奔走することになる。
息子を、弟を、治療のために入院した病院で
突然亡くした悲しみは想像を絶する。しかしそ

2017 年 5 月に、ニュージーランド国籍のケ

れに加えて 2 人を苦しめたのは「専門性」に

リー・サベジさんが神奈川県内の精神科病院で

守られた病院の厚い壁だ。あまりの理不尽な内

身体拘束を 10 日され続けた後に心肺停止にな

容に遺族のパットさん(兄)と共にカルテを手

り、その後亡くなった。その写真は、遺族と

に厚労省を訪ね、訴えたこともある。その壁も

な っ た 日 本 在 住 の 兄 パ ッ ト・ サ ベ ジ さ ん と

厚かった。しかし後からわかったのは、世の中

ニュージーランド在住で地震学者の母マーサ・

にはサベジさんのように社会に訴えることもで

サベジさんが、2 人で大学の私の部屋を訪ねて

きず時が経ち、悲嘆に暮れている人たちが多く

こられた時のものだ。この日から私は本件を世

いるということだった。

1343-2761/22/紙:¥500/ 電子:¥750/ 論文 /JCOPY
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閲覧情報:医学書院 10001

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2024/12/24 11:30:39