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【参考資料2】長谷川参考人提出資料 (35 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_49021.html
出典情報 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会(第4回 1/15)《厚生労働省》
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問う
「身体拘束」を

日本の身体拘束を考える上でのヒント

にはさまざまな相談や手紙などが多く寄せられ

・日本では「器具による身体拘束」を当たり前のように
思っていないか?

るようになった。私は個人の携帯番号を全国に



・器具があれば頼ってしまうのではないか?
・現 在は身体拘束が非常に少ないニュージーランドで
も、今の状況になるには長い努力と闘いがあった。
・やっとここ 10 年で隔離や身体拘束は「治療サービス
の失敗」と言われるようになった。
・相手を思いやる気持ち、そのような価値や態度が何よ
り大事。課題は多いが前向きになれる。

公開したのでいきなり電話でお話をされること
も少なくない。家族からのものでは、何日も子
どもが身体拘束をされているが一切会わせてく
れないという相談が一番多い。お会いして相談
するうちに裁判になったものも複数ある。その
過程で私自身が裁判の意見書を書いたものも
10 件近くになった。その結果多くの医療記録
も読むこととなった。
そのような中、サベジさんらと記者会見をし
た 2017 年の前年に、石川県の精神科病院で当

同様の事例がさらに見えてきた

時 40 歳の大畠一也さんが身体拘束解除直後に

日本の精神医療における身体拘束は 2003 年

肺動脈血栓塞栓症で亡くなっていたと知ること

以降、10 年で 2 倍となりそのまま高止まって

になる。これが昨年、我が国で初めて精神科医

いる。システムを含めてさまざまな要因が絡み

療における身体拘束でその違法性が最高裁で確

合っているはずだが、ニュージーランドに比べ

定した裁判となる。そのことを次号で述べるこ

て、日本人や日本に住んでいる人が特別に精神

とにする。

疾患になりやすく、手を付けられない不穏・多
動の人たちばかりということはないだろう。決
して内向きの議論であってはならないと思う。
2017 年 6 月にサベジさんらと記者会見をし
て以降、
“精神科医療の身体拘束を考える会”

閲覧情報:医学書院 10001

35

★ NHK 福祉ビデオライブラリー https://library.npwo.or.jp/
で、『身体拘束のない国へ~ニュージーランドからの報
告』
を検索ください。

vol.25 no.5 精神看護 Sep 2022
447
2024/12/24 11:30:39