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【参考資料3-1】ポリオウイルスの取扱いに関する指針(案)[1.7MB] (25 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_54655.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第94回 3/26)《厚生労働省》 |
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全ての医師は、届出基準に記載されている臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見から急
性弛緩性麻痺が疑われ、かつ、届出に必要な要件を満たすと診断した場合には、感染症法第 12 条第1
項の規定による届出を7日以内に行わなければならない。また、症状や所見からポリオが疑われ、かつ、
分離・同定による病原体の検出により、患者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を
直ちに行わなければならない。
PEF が所在する地域の医療機関(特定感染症指定医療機関、第一種感染症指定医療機関、第二種感
染症指定医療機関等)は、平時より、都道府県及び保健所設置市区や PEF 等と連携して、緊急時におけ
る個室管理や検査、医療提供体制の確保、院内感染対策の研修、訓練や個人防護具をはじめとした感
染症対策物資等の確保等を行うことが望ましい。また、緊急時の連絡網の確認等を行うことが重要であ
る。
感染者や感染が疑われる者が発生した場合は、PEF 等からの報告を受けた都道府県及び保健所設置
市区と連携し、PEF の緊急計画や都道府県及び保健所設置市区と事前に準備した内容に沿って、必要な
検査や感染者の個室管理等の医療の提供を行う44。なお、患者(確定例)及び無症状病原体保有者等に
対応する医療機関としては、特定感染症指定医療機関、第一種感染症指定医療機関、第二種感染症指
定医療機関が想定される。ただし、第二種感染症指定医療機関は、一般下水のため、便回収が必要な場
合は簡易トイレ等が必要である。
PEF がない地域の医療機関においても、当該地域で感染者や感染が疑われる者が発生した場合に
は、都道府県及び保健所設置市区と連携して、適切な医療を提供する。
4
セーフガード(安全対策)
ポリオウイルスの保管や作業を行う施設でポリオウイルスの封じ込めを維持するためには、強固なバイ
オリスク管理システムが不可欠である。PEF における効果的なバイオリスク管理により、封じ込めが破綻
する可能性を最小限に抑えつつ、ポリオウイルスの漏出等を迅速に把握することが重要である。万が一
封じ込めが破綻した場合でも、予防接種の実施と各種安全対策により、地域におけるポリオウイルスの感
染のリスクを軽減することが可能である。
なお、IPV を使用した予防接種は発症予防に有効であるが、感染予防効果は比較的低い。そのため、
予防接種済の者は、ポリオウイルスに感染しても症状を呈しないが、ウイルスの腸管増殖は抑制できず、
便中からウイルスを排出する場合がある45。IPV による高い予防接種率の維持のみでは、PEF 内での感
染や、PEF からのポリオウイルスの漏出等が起きた場合に、PEF が所在する地域でのウイルス伝播・感
染拡大を防ぐことを期待できない点に留意する必要がある。
4.1
施設における安全対策
PEF からの偶発的又は意図的なポリオウイルスの漏出の可能性を低減するため、PEF は、リスク評価
とバイオリスク管理を継続的に行う。ポリオウイルスのばく露又は漏出の可能性が生じた場合には、速や
かにリスク低減策を講じることができるよう、迅速に把握する。継続的なリスク評価とバイオセーフティ及び
バイオセキュリティの手順の厳格な厳守、適切な設計、建設、運用の原則を取り入れた封じ込め施設にお
ける特定されたバイオリスクへの対処等の管理基準を満たす必要がある。ウイルスの流出やばく露の可
44 移送や費用負担も含めた具体的な対応は「緊急時対応計画」を参照のこと。
45 CDC では、症状が現れる直前から最長 2 週間以内に他の人にウイルスを広める可能性があり、症状がない人でも、周囲の人へのウイルス
伝播により発症させる可能性があるとされる。 (CDC:About Polio in the United States.[ https://www.cdc.gov/polio/about/index.html])
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性弛緩性麻痺が疑われ、かつ、届出に必要な要件を満たすと診断した場合には、感染症法第 12 条第1
項の規定による届出を7日以内に行わなければならない。また、症状や所見からポリオが疑われ、かつ、
分離・同定による病原体の検出により、患者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を
直ちに行わなければならない。
PEF が所在する地域の医療機関(特定感染症指定医療機関、第一種感染症指定医療機関、第二種感
染症指定医療機関等)は、平時より、都道府県及び保健所設置市区や PEF 等と連携して、緊急時におけ
る個室管理や検査、医療提供体制の確保、院内感染対策の研修、訓練や個人防護具をはじめとした感
染症対策物資等の確保等を行うことが望ましい。また、緊急時の連絡網の確認等を行うことが重要であ
る。
感染者や感染が疑われる者が発生した場合は、PEF 等からの報告を受けた都道府県及び保健所設置
市区と連携し、PEF の緊急計画や都道府県及び保健所設置市区と事前に準備した内容に沿って、必要な
検査や感染者の個室管理等の医療の提供を行う44。なお、患者(確定例)及び無症状病原体保有者等に
対応する医療機関としては、特定感染症指定医療機関、第一種感染症指定医療機関、第二種感染症指
定医療機関が想定される。ただし、第二種感染症指定医療機関は、一般下水のため、便回収が必要な場
合は簡易トイレ等が必要である。
PEF がない地域の医療機関においても、当該地域で感染者や感染が疑われる者が発生した場合に
は、都道府県及び保健所設置市区と連携して、適切な医療を提供する。
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セーフガード(安全対策)
ポリオウイルスの保管や作業を行う施設でポリオウイルスの封じ込めを維持するためには、強固なバイ
オリスク管理システムが不可欠である。PEF における効果的なバイオリスク管理により、封じ込めが破綻
する可能性を最小限に抑えつつ、ポリオウイルスの漏出等を迅速に把握することが重要である。万が一
封じ込めが破綻した場合でも、予防接種の実施と各種安全対策により、地域におけるポリオウイルスの感
染のリスクを軽減することが可能である。
なお、IPV を使用した予防接種は発症予防に有効であるが、感染予防効果は比較的低い。そのため、
予防接種済の者は、ポリオウイルスに感染しても症状を呈しないが、ウイルスの腸管増殖は抑制できず、
便中からウイルスを排出する場合がある45。IPV による高い予防接種率の維持のみでは、PEF 内での感
染や、PEF からのポリオウイルスの漏出等が起きた場合に、PEF が所在する地域でのウイルス伝播・感
染拡大を防ぐことを期待できない点に留意する必要がある。
4.1
施設における安全対策
PEF からの偶発的又は意図的なポリオウイルスの漏出の可能性を低減するため、PEF は、リスク評価
とバイオリスク管理を継続的に行う。ポリオウイルスのばく露又は漏出の可能性が生じた場合には、速や
かにリスク低減策を講じることができるよう、迅速に把握する。継続的なリスク評価とバイオセーフティ及び
バイオセキュリティの手順の厳格な厳守、適切な設計、建設、運用の原則を取り入れた封じ込め施設にお
ける特定されたバイオリスクへの対処等の管理基準を満たす必要がある。ウイルスの流出やばく露の可
44 移送や費用負担も含めた具体的な対応は「緊急時対応計画」を参照のこと。
45 CDC では、症状が現れる直前から最長 2 週間以内に他の人にウイルスを広める可能性があり、症状がない人でも、周囲の人へのウイルス
伝播により発症させる可能性があるとされる。 (CDC:About Polio in the United States.[ https://www.cdc.gov/polio/about/index.html])
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