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資料3-1  リツキシマブ(遺伝子組換え) (29 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00026.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第54回 2/15)《厚生労働省》
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た。最も発現頻度が高かった有害事象は感染症(36 例 44 件)であり、その内訳は、皮膚感
染 9 件、肺炎 5 件、尿路感染 3 件、敗血症 2 件、CNS 感染 2 件、胃腸炎 1 件、心内膜炎 1 件、
その他の詳細不明な感染症報告が 21 件であった。感染症の多くが軽度な細菌感染であり、本
剤治療 12 カ月後に進行性多巣性白質脳症を発現した 1 例を除き、抗生物質投与で回復した。
PML を発現した症例は難治性 SLE 症例で、長期にわたるステロイド及び免疫抑制剤の治療歴
を有していた。肺炎球菌髄膜炎や重篤な肺炎球菌敗血症の発現報告が複数あることから、本
剤治療前に肺炎球菌ワクチンの接種が必要かもしれない。また、SLE 関連の心臓弁膜症を有
する患者で連鎖球菌による感染性心内膜炎の発現が報告されていることから、心電図により
心臓弁膜症が認められた場合には、本剤治療中の抗生物質の予防投与も考慮すべきである。
重篤な infusion reaction 及び血液学的異常が各 4 件報告された。その他の有害事象として、本
剤投与終了 2 カ月後に発現した広汎な血栓症が報告された。当該症例では抗カルジオリピン
抗体及び抗核抗体は低下し、重症のネフローゼ症候群によるとされたが、本剤による血栓症
の発現頻度は抗 TNF 抗体よりも低いと考えられる。
4) Weidenbusch M, et al. Beyond the LUNAR trial. Efficacy of rituximab in refractory lupus
nephritis. Nephrol Dial Transplant 2013; 28: 106-11. 10)
リツキシマブによる治療を行った成人ループス腎炎患者(18 歳超)に関する報告を PubMed
データベースで検索した。“lupus”、“rituximab”をキーワードとして 2001 年 8 月~2011 年 7 月
の文献を検索し、同じキーワードで ISI Web of Knowledge データベースを検索した。文献内容
を確認し 26 報を選択した。報告に含めたデータは、①ACR 基準により SLE と診断、②腎生
検で活動性のループス腎炎と診断され、血清クレアチニンの上昇の臨床所見が持続している、
③1 剤以上の免疫抑制剤による治療歴を有する場合を基準にスクリーニングした。26 報のう
ち、9 報は前方視的試験、9 報が後方視的試験、8 報が症例報告であった。
300 例(平均年齢 35.1 歳)が対象とされた。ISN/RPS 基準による組織型分類は、Class I/II
が 3 例(1%)
、Class III が 40 例(13%)
、Class IV が 118 例(39%)
、Class V が 25 例(8%)、
Class III/V 又は Class IV/V の混合型が 25 例(8%)
、未分類が 91 例(30%)であった。
本剤の用法・用量は、375 mg/m2 を 1 週間間隔で 4 回投与した症例が 150/297 例(49%)

1,000 mg を 2 週間間隔で 2 回投与した症例が 113/297 例(37%)であり、34/297 例(11%)は
他の用法・用量で投与されていた。
有効性は、特記する場合を除いて ACR 基準又は EULAR/ERA-EDTA 基準により評価され、
CR は疾患関連症状の消失、尿沈渣正常、Upr/Ucr 0.5 未満、血清クレアチニンが正常又はベー
スラインに回復とし、PR は尿沈渣正常、腎機能安定、尿蛋白が 75%低下又は Upr/Ucr 1g/g 未
満と定義した。
観察期間平均値 60 週間後(範囲:12~120 週間)における奏効率(CR 又は PR)は 74%で
あり、組織型分類別の奏効率は、Class III:87%、Class IV:76%、Class V:67%、混合型:74%
であった。

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