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資料3-1  リツキシマブ(遺伝子組換え) (35 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00026.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第54回 2/15)《厚生労働省》
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患者を対象としたプラセボ対照二重盲検無作為化第 III 相試験では、本剤治療により奏効率が
改善し、抗 ds-DNA 抗体価及び C3/C4 レベルを著明に低下させたが、治療 1 年後の臨床アウ
トカムは改善しなかった。このような状況にもかかわらず、従来の治療法に抵抗性のループ
ス腎炎や血球減少症の患者に対する本剤の使用機会が増加している。
(4)学会又は組織等の診療ガイドラインへの記載状況
<海外におけるガイドライン等>
1) Hahn BH, et al. American College of Rheumatology guidelines for screening, treatment,
and management of lupus nephritis. Arthritis Care Res 2012; 64: 797-808. 1)
VIII. 寛解導入療法が奏効しなかった患者における治療変更の推奨
Class III/IV のループス腎炎に対する寛解導入療法において、ステロイド+MMF 又は CY に
よる 6 カ月の治療が奏効しなかった場合、ステロイドパルス療法(3 日間)との併用下、CY
から MMF へ、又は MMF から CY への変更を推奨する(level C)
。ループス腎炎が 6 カ月間
の寛解導入療法後も改善しない、あるいは増悪する場合、CY と MMF による治療がいずれも
奏効しない場合には本剤の投与を考慮する(level C)

本剤の前向き無作為化プラセボ比較試験では、MMF+ステロイド治療に、本剤又はプラセ
ボを上乗せした場合、治療開始 1 年後の有効率に差は認められなかったが、本剤のオープン
ラベル試験では、ループス腎炎に奏功したことが報告されている。
寛解導入療法としてステロイドと CY 又は MMF を 3 カ月継続したにもかかわらず腎炎が増
悪する場合は、他の治療法への変更を推奨する(level C)
。MMF+カルシニューリン阻害剤、
本剤+MMF については試験が実施中であり、寛解導入療法が奏効しなかった患者に対して考
慮されるが、現時点ではデータが十分ではない。
2) Fanouriakis A, et al. 2019 update of the Joint European League Against Rheumatism and
European Renal Association-European Dialysis and Transplant Association (EULAR/
ERA-EDTA) recommendations for management of lupus nephritis. Ann Rheum Dis 2020; 79:
713-23. 6)
• 成人の治療抵抗性/難治性ループス腎炎に対する治療
疾患活動性の高い治療抵抗性や難治性ループス腎炎の場合、初回治療選択肢の中で治療法
を切り替えるか、本剤(1,000 mg を day 0 及び day 14 に投与)が考慮される(level 2b/c)

本剤のような B 細胞枯渇療法は適応外ではあるが、単剤療法若しくは MMF 又は CY への
追加療法として用いられる。血中 B 細胞の完全な枯渇により、76 週時点での臨床的な寛解が
期待される。本剤による治療に反応した後にも再燃を認めることがあるため、再燃予防のた
めの反復投与や、再燃時の再投与が考慮される。
• 小児のループス腎炎に対する治療
成人発症の SLE に比べて小児期発症の SLE では腎病変が多く認められ、臨床症状としても
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