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資料3-1  リツキシマブ(遺伝子組換え) (38 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00026.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第54回 2/15)《厚生労働省》
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Neth J Med 2012; 70: 199-207. 59)
ループス腎炎の治療
寛解導入療法
B 細胞除去療法はループス腎炎に対する有望な治療法として考えられている。複数の小規
模な非盲検単群試験で、増殖性ループス腎炎に対する本剤の初期導入療法の有効性が報告さ
れている。一方で、ループス腎炎の治療として、MMF 及びステロイドで治療中の患者に対し
て、抗 CD20 抗体を上乗せした 2 つの無作為化比較試験では、有意な上乗せ効果が示されな
かった。したがって、本剤を導入時の第一選択の補助治療薬として使用することは適切では
ない(level A)。
維持療法
難治性のループス腎炎に対する治療
難治性ループス腎炎に対する免疫抑制剤投与の根拠は乏しい。複数の小規模な観察研究で、
標準治療に抵抗性を示す活動性のループス腎炎患者に対して本剤が有効であると報告されて
いる。しかし、これらの観察研究で使用されている本剤の投与スケジュールは統一されてお
らず、解釈を難しくしている。
難治性ループス腎炎に対する本剤の補助治療レジメンは、プレドニゾン 1 mg/kg/日(最大
60 mg/日)に追加して、1,000 mg を day 1 及び day 15 に投与である。
<日本におけるガイドライン等>
7) 厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業 自己免疫疾患に関する調査研究
班、日本リウマチ学会. 全身性エリテマトーデス(SLE)の診療ガイドライン(2019 年 2
月 8 日)60)
SLE 診療のアルゴリズムにおいて、ループス腎炎 Class III/IV 及び Class V のうち既存治療
で効果不十分な場合の 3rd line 治療の選択肢として本剤が記載されている。
また、以下の記載がある。
・CQ9 ループス腎炎 ISN/RPS 分類 Class V の適切な寛解維持の治療は何か?
推奨文
ループス腎炎 Class V の寛解維持療法には、必要最小限のグルココルチコイドに加えて、
MMF、アザチオプリン、カルシニューリン阻害薬の投与を提案する(エビデンスレベル C)

まとめ
ループス腎炎 Class V に限定した寛解維持療法に関するエビデンスは乏しいが、Class III ±
V、Class IV ± V、Class V を含む少数の RCT と分析疫学的研究の結果からループス腎炎 Class V
に対し、必要最小限の低用量 PSL(プレドニゾロン)と免疫抑制薬の併用による寛解維持療
法を行うことを推奨する。併用する免疫抑制薬として国際的には MMF か AZP(アザチオプ

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