よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


医療的ケア児とその家族に対する支援に関する調査-小学校における医療的ケアの実施体制の構築を中心として-全体版 (57 ページ)

公開元URL https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/hyouka_240308000171690.html
出典情報 医療的ケア児とその家族に対する支援に関する調査-小学校における医療的ケアの実施体制の構築を中心として-(3/8)《総務省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

が、条件に合う者は見つからなかった。そのため、看護師資格を持っている者に個別に声を
かけてもらうようハローワークに依頼したり、市の福祉部局に相談し、当該部局から医師会
や看護協会などに声かけをしたりしてようやく確保に至った。


当教育委員会では、従前、医療的ケアを担当していた訪問看護ステーションが看護師不足

のため対応が困難となり、新たな事業者の選定に時間を要したため、医療的ケア実施者が確
保できない期間が 1 か月生じ、その際は保護者に付添いをお願いすることとなった。
なお、予備として 1 事業者を選定していたものの、当該事業者も看護師不足により対応で
きず、新たに委託先事業者を募集する必要が生じるなど、医療的ケア実施者の確保に時間を
要した。


当教育委員会では、看護師の募集をかけてもなかなか応募がなく、①医療的ケア児が通院
しているクリニックの看護師(クリニック勤務日以外の週 1 日であれば対応可能)
、②当該看

護師の知人の看護師(週 2 日程度であれば対応可能)
、③医療的ケア児が就学予定の学校に在
籍している児童の保護者である看護師といった伝手を頼ることにより何とか確保に至った。
なお、看護師は会計年度任用職員で雇っていたが、看護師の休暇等に備え複数人雇う必要
があったことや看護師が急きょ休暇になった場合などに教育委員会で調整をするのに苦慮し
たことから、医療的ケア児が通院しているクリニックや近隣の自治体から紹介を受け、翌年
度から訪問看護ステーションに看護師の派遣を委託することとした。
(注) 当省の調査結果による。

資料 3-①

「学校における医療的ケアの今後の対応について(通知)」(平成 31 年 3 月 20 日付
け 30 文科初第 1769 号文部科学省初等中等教育局長)(抜粋)

1.医療的ケア児の「教育の場」
(1)医療的ケア児の教育に当たっては、児童生徒等の安全の確保が保障されることが前提で
あること。
(2)医療的ケア児の実態は多様であり、いわゆる重症心身障害児に該当する者のみならず、
歩いたり活発に動き回ったりすることが可能な児童生徒等も在籍する。医療的ケア児の可能
性を最大限に発揮させ、将来の自立や社会参加のために必要な力を培うという視点に立っ
て、医療的ケアの種類や頻度のみに着目して画一的な対応を行うのではなく、一人一人の教
育的ニーズに応じた指導を行うこと。
(略)
2.学校における医療的ケアに関する基本的な考え方
学校は、児童生徒等が集い、人と人との触れ合いにより人格の形成がなされる場であり、学
校における教育活動を行う上では、医療的ケアの有無にかかわらず、児童生徒等の安全の確保
が保障されることが前提である。こうした観点から、学校における医療的ケアの実施は、医療
的ケア児に対する教育面・安全面で、大きな意義を持つものである。具体的には、医療的ケア児
の通学日数が増加し、日々の授業の継続性が保たれることで、教育内容が深まったり、教職員
と医療的ケア児との関係性が深まったりするなどの本質的な教育的意義がある。
(略)

- 51 -