(参考資料)2 (17 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20240521/zaiseia20240521.html |
出典情報 | 我が国の財政運営の進むべき方向(5/21)《財務省》 |
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諸外国の動向 ー 韓国
○ 韓国の出生率(2023年速報値)は0.72と深刻な状況。累次の少子化対策が策定され、予算が投入されている。
○ また、未婚・晩婚化の進展が少子化の大きな要因の一つとして挙げられている。若者の結婚に対する意識の変化も顕著であり、その背
景として、不動産価格の高騰や若者の就職事情、過度な教育費負担などが指摘されている。さらにその裏側には、都市への一極集中
や過度な競争主義、男性中心社会といった構造的な課題の存在も指摘されている。
◆韓国政府の少子化対策
◆少子化の要因
①婚姻件数
(万件)
45
平均初婚年齢(1993年→2023年)
男性:28.09歳→33.97歳
女性:25.01歳→31.45歳
40
35
30
2023年
19.4万件
40年で半減
25
20
15
1980
1985
1990
1995
2000
2005
2010
2015
②30代の未婚率(一度も結婚したことがない者の割合)
50%
男
40%
女
30%
2020 (年)
44.2%
35年で男性は約10倍、
女性は約15倍
28.1%
20%
0%
1980
1985
1990
1995
2000
2005
2010
2015 (年)
③若者の意識の変化(結婚に対して「肯定的」な認識を持つ若い世代の割合)
(%)80
60
40
20
0
56.5
盧武鉉政権(2003~08)
・短時間勤務制度 導入
・多文化家族支援センター 設置
李明博政権(2008~13)
・保育施設の設置義務化
朴槿恵政権(2013~17)
・無償保育 所得制限撤廃
少子化対策に280兆ウォン
(約31兆円)
文在寅政権(2017~22)
・男性の育児参加促進
※2006~2021年の合計
尹錫悦政権(2022~)
・ひとり親世帯の育児支援
・移民の積極的受け入れ
第4次少子・高齢社会基本計画(2020年12月)
4.7%
1.9%
10%
2003年:少子高齢社会委員会
2005年:少子高齢社会基本計画(5年ごとに改定)
10年で20%減
49.7
41.8
34.3
36.4
36.5
2012 2014 2016 2018 2020 2022 (年)
(出所)韓国統計庁、UN Demographic Yearbook
背景に
・不動産価格の高騰
・若者の厳しい就職事情
・過度な教育費 等
があるとの指摘。
〇 妊娠時100万ウォン、出産時200万ウォンを支給
〇 出生後24ヶ月間、毎月30万ウォンの乳児手当を支給
(2025年までに金額を50万ウォンに引き上げ)
※児童手当(7歳まで月10万ウォン)とは別途
〇 両親がそれぞれ育児休業を3ヶ月以上使う場合、最大月300万ウォンを支給
〇 多子世帯(2子以上)向けの公共賃貸住宅を供給。優先転居権付与。 等
→2025年時点で年間約83.4兆ウォン(約9.3兆円)かかると予想
(参考)NHK 出石 直 解説委員「出生率0.78 韓国の少子化対策はなぜ失敗したのか」(2023.4.10)
イー・サンヨン「世界最下位を記録した韓国の出生率、その現状と政府の対応」(JILPT、2022年7月)