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資料1-3-1          新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要(コミナティ筋注) (288 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html
出典情報 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》
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【別添1】
新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例に関して
報告者の所属機関が設置した医療安全目的の委員会において審議された結果の概要
○ 本事案の時間経過
14:18

ワクチン接種

14:25

咳が出るため車椅子で救護室へ移送

14:29

医師初診
顔面蒼白、呼吸苦、皮膚粘膜所見なし、消化器症状なし
聴診上喘鳴なし
SpO2(酸素飽和度):60%
酸素投与 5L、救急要請

14:30

泡沫状の血痰を大量に吐く

14:34

意識レベル低下、呼吸停止、心停止、CPR(心肺蘇生法)開始

14:36

AED 装着、ルートとれず、アドレナリン使用できず

14:40

心拍再開、自発呼吸あり、血圧:73/57、脈拍:90/分

14:42

心肺停止
救急隊到着

14:45

挿管を行うが、食道挿管で断念

14:55

救急車同乗

15:15

高次病院到着

○ 審議結果
・ 死亡診断書の病名として、急性左心不全、致死的不整脈とされており、死亡後の Ai(死亡時画像診断)
からは高度な肺うっ血の所見が認められた。初診時に皮膚症状、消化器症状なく一般的なアナフィラキシ
ーで認められる所見がなかったこと、及び泡沫状の血痰を多量に排出したことなど急性肺水腫を想定す
る症状であった。観察室に移動するときに、接種前から実は具合が悪かったという事を訴えられており、
ACS(急性冠症候群)や ARDS(急性呼吸促迫症候群)をきたしうる病態も鑑別として考えられる。ワクチ
ン接種後であったことからアナフィラキシーの存在は強く疑われた。
・ アナフィラキシーショックであった場合には、最重症型であったと考えられる。最重症型のアナフィラ
キシーは、非常に稀な病態であり、致命率も高い病態である。残念ながら病理解剖がされていないことも
あり、最終的な病態の解明には至らなかった。
・ 咳の症状が認められてから約 4 分後に、接種業務に当たっていた医師が呼ばれ、その時にはすでに顔面
蒼白、呼吸苦があり、SpO2 が 60%に低下していた。急遽 5L の酸素投与を行い、救急要請が行われた。病
態を判断する間も無く、泡沫状の血痰を大量に排出。意識レベルが低下し、呼吸停止、心停止となってい
る。直ちに心肺蘇生法が開始され、静脈確保を試みるができず、アドレナリンの静注ができなかった。
・ 救急対応に当たった医師が、問診しワクチンを打った医師ではなく、状況の把握が遅れた事は考えられ
るが、アナフィラキシーを想定しての早期にアドレナリンの筋注は行われなかった。アナフィラキシーが
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