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資料1-3-1          新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要(コミナティ筋注) (295 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00056.html
出典情報 第89回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(12/16)《厚生労働省》
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吸を確認することができなかった。挿管をトライした際にも、喉
頭浮腫は認めなかった。

2022/11/05 14:40、血圧は 73/57 であった、そして、脈拍数は
90/分であった。14:45 に挿管を行うが、食道挿管で断念した。

実施した検査と処置は以下の通り:

Auscultation: (2022/11/05) 喘鳴は聞こえなかった; Blood
pressure measurement: (2022/11/05) 結果不明; (2022/11/05)
73/57, 注記: 時刻 14:40; Body temperature: (2022/11/05)
摂氏 35.8 度,; 注記: ワクチン接種前; Brain natriuretic
peptide: (日付不明) 高値; 心電図: (2022/11/05) 心静止が見
られた; Heart rate: (2022/11/05) 90/分, 注記: 時刻 14:40;
画像検査: (2022/11/05) 高度肺うっ血像; Oxygen saturation:
( 日 付 不 明 ) 50-60 %, 注 記 : (RA); (2022/11/05) 60s;
Troponin: ( 日 付 不 明 ) 陰 性 ; Vital signs measurement:
(2022/11/05) 多量の泡沫状のピンク色の血痰を排出。全ての事
象の結果、治療処置がとられた。剖検は実施されなかった。

地域医療協会安全委員会での審議結果は以下の通り:

死亡診断書の病名として、急性左心不全、致命的不整脈とされて
おり、死亡後 Ai(死亡時画像診断)からは高度肺うっ血の所見が
認められた。徴候は、初診時に皮膚症状、消化器症状なく(一般
的なアナフィラキシー症例で認められる所見がなかった)、泡沫
状の血痰を多量に排出したことなど急性肺水腫を想定する症状
であった。観察室に移動するときに、患者は「実は、ワクチン接
種前から具合が悪かった」と訴えていた;このように、ACS(急性
冠症候群)またはARDS(急性呼吸促拍症候群)を誘発しうる
病態も鑑別として考えられる。ワクチン接種後の発現であったこ
とから、アナフィラキシーの存在は強く疑われた。アナフィラキ
シーであった場合には、最重症型であったと考えられる。最重症
型のアナフィラキシーは、非常に稀な病態であり、致命率も高い
病態である。残念なことに、剖検は実行されていないこともあり、
最終的な病態の解明には至らなかった。救急対応に当たった医師
が問診しワクチンを接種した医師ではなく状況の把握が遅れた
ことは考えられるが、アナフィラキシーを想定しての早期にアド
レナリンの筋注は行われなかった。アナフィラキシーが疑われる
場合は、診断に躊躇することなくアドレナリン筋肉注射をすべき

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