よむ、つかう、まなぶ。
参考資料7 「ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方」見直し等に係る報告(第三次)~研究用新規胚の作成を伴うゲノム編集技術等の利用について~(令和4年2月1日総合科学技術・イノベーション会議) (67 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29769.html |
出典情報 | ヒト受精胚等へのゲノム編集技術等を用いる研究に関する合同会議(再設置第4回 12/28)《厚生労働省》《文部科学省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
1.検討の背景・状況及びヒト受精胚の取扱いにかかる基本的な認識について
○ 「ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方」(平成 16 年 7 月 23 日総合科学技
術会議決定。以下、「基本的考え方」という。)においては、「人の生命の
萌芽」であるヒト受精胚の尊重のため、研究のために新たにヒト胚を作成し
ないこと及びヒト受精胚を損なう取扱いが認められないことを原則としつつ、
その例外として、人の健康と福祉に関する幸福追求の要請に応えるため、
①ヒト受精胚の取扱いによらなければ得られない生命科学や医学の恩恵及び
これへの期待に十分な科学的合理性があること、②人に直接関わる場合には、
人への安全性に十分な配慮がなされること、③①の恩恵・期待が社会的に妥
当なものであることの3要件を全て満たす場合には、人間の道具化・手段化
の懸念をもたらさないよう、適切な歯止めを設けつつ、ヒト受精胚を損なう
取り扱いを認めざるを得ないとされている。
また、「基本的考え方」においては、これらの基本原則を基に考察した結
果として、生殖補助医療研究目的でのヒト受精胚の作成・利用を容認すると
ともに、先天性の難病に関する研究目的でのヒト受精胚の作成・利用は容認
する余地があるとしている※1。
※1「ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方」(平成
16 年 7 月 23 日総合科学技術会議)(抜
粋)
第2.ヒト受精胚
2.ヒト受精胚の位置付け
(3)ヒト受精胚の取扱いの基本原則
ア 「人の尊厳」を踏まえたヒト受精胚尊重の原則
既に述べたとおり、「人」へと成長し得る「人の生命の萌芽」であるヒト受精胚は、
「人の尊厳」という社会の基本的価値を維持するために、特に尊重しなければならな
い。
したがって、ヒト胚研究小委員会の報告に示されたとおり、「研究材料として使用
するために新たに受精によりヒト胚を作成しないこと」を原則とするとともに、その
目的如何にかかわらず、ヒト受精胚を損なう取扱いが認められないことを原則とする。
イ
ヒト受精胚尊重の原則の例外
しかし、人の健康と福祉に関する幸福追求の要請も、基本的人権に基づくものであ
る。このため、人の健康と福祉に関する幸福追求の要請に応えるためのヒト受精胚の
取扱いについては、一定の条件を満たす場合には、たとえ、ヒト受精胚を損なう取扱
いであるとしても、例外的に認めざるを得ないと考えられる。
ウ ヒト受精胚尊重の原則の例外が許容される条件
イに述べた例外が認められるには、そのようなヒト受精胚の取扱いによらなければ
得られない生命科学や医学の恩恵及びこれへの期待が十分な科学的合理性に基づいた
ものであること、人に直接関わる場合には、人への安全性に十分な配慮がなされるこ
と、及びそのような恩恵及びこれへの期待が社会的に妥当なものであること、という
3つの条件を全て満たす必要があると考えられる。
また、これらの条件を満たすヒト受精胚の取扱いであっても、人間の道具化・手段
化の懸念をもたらさないよう、適切な歯止めを設けることが必要である。
- 65 -
○ 「ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方」(平成 16 年 7 月 23 日総合科学技
術会議決定。以下、「基本的考え方」という。)においては、「人の生命の
萌芽」であるヒト受精胚の尊重のため、研究のために新たにヒト胚を作成し
ないこと及びヒト受精胚を損なう取扱いが認められないことを原則としつつ、
その例外として、人の健康と福祉に関する幸福追求の要請に応えるため、
①ヒト受精胚の取扱いによらなければ得られない生命科学や医学の恩恵及び
これへの期待に十分な科学的合理性があること、②人に直接関わる場合には、
人への安全性に十分な配慮がなされること、③①の恩恵・期待が社会的に妥
当なものであることの3要件を全て満たす場合には、人間の道具化・手段化
の懸念をもたらさないよう、適切な歯止めを設けつつ、ヒト受精胚を損なう
取り扱いを認めざるを得ないとされている。
また、「基本的考え方」においては、これらの基本原則を基に考察した結
果として、生殖補助医療研究目的でのヒト受精胚の作成・利用を容認すると
ともに、先天性の難病に関する研究目的でのヒト受精胚の作成・利用は容認
する余地があるとしている※1。
※1「ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方」(平成
16 年 7 月 23 日総合科学技術会議)(抜
粋)
第2.ヒト受精胚
2.ヒト受精胚の位置付け
(3)ヒト受精胚の取扱いの基本原則
ア 「人の尊厳」を踏まえたヒト受精胚尊重の原則
既に述べたとおり、「人」へと成長し得る「人の生命の萌芽」であるヒト受精胚は、
「人の尊厳」という社会の基本的価値を維持するために、特に尊重しなければならな
い。
したがって、ヒト胚研究小委員会の報告に示されたとおり、「研究材料として使用
するために新たに受精によりヒト胚を作成しないこと」を原則とするとともに、その
目的如何にかかわらず、ヒト受精胚を損なう取扱いが認められないことを原則とする。
イ
ヒト受精胚尊重の原則の例外
しかし、人の健康と福祉に関する幸福追求の要請も、基本的人権に基づくものであ
る。このため、人の健康と福祉に関する幸福追求の要請に応えるためのヒト受精胚の
取扱いについては、一定の条件を満たす場合には、たとえ、ヒト受精胚を損なう取扱
いであるとしても、例外的に認めざるを得ないと考えられる。
ウ ヒト受精胚尊重の原則の例外が許容される条件
イに述べた例外が認められるには、そのようなヒト受精胚の取扱いによらなければ
得られない生命科学や医学の恩恵及びこれへの期待が十分な科学的合理性に基づいた
ものであること、人に直接関わる場合には、人への安全性に十分な配慮がなされるこ
と、及びそのような恩恵及びこれへの期待が社会的に妥当なものであること、という
3つの条件を全て満たす必要があると考えられる。
また、これらの条件を満たすヒト受精胚の取扱いであっても、人間の道具化・手段
化の懸念をもたらさないよう、適切な歯止めを設けることが必要である。
- 65 -