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【参考1】診療の手引き・第9.0版 (43 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00416.html |
出典情報 | 「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する手引き」の改訂について(2/10付 事務連絡)《厚生労働省》 |
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 9.0 版 ●4 重症度分類とマネジメント
6 小児の管理
〇 小児の COVID-19 症例の 95%以上は軽症であるが,2 歳未満や基礎疾患を有する小児は重症
化リスクがあることが以前から知られている.国内においてはオミクロン流行後,クループ症
候群,肺炎,痙攣,悪心・嘔吐,脱水,小児多系統炎症性症候群(MIS-C),脳症,心筋炎を
合併した中等症例・重症例が報告されている.さらに,小児感染例の増加に伴って死亡報告も
増加しており,その約半数は生来健康な小児が占めている(2-5「小児例の特徴」を参照).
日本小児科学会は,新型コロナワクチン接種にあたり考慮すべき小児の基礎疾患を公開す
るとともに , 基礎疾患の有無に関わらず,6 カ月以上のすべての小児に新型コロナワクチン接
種を推奨している.
〇 今冬(2022/23 シーズン)は COVID-19 とインフルエンザの同時流行が予想されることから,
医療の逼迫を回避すると同時に,重症小児患者を見逃さない診療体制の維持が必要である.イ
ンフルエンザ以外にも,RS ウイルス感染症,ヒトメタニューモウイルス感染症,パラインフ
ルエンザウイルス感染症,アデノウイルス感染症などでも重症になることがあり,鑑別も必要
となる.
〇 日本小児科学会は,小児が発熱した際の適切な対応方法や,救急外来の受診や救急車を呼ぶタ
イミングなどについて,保護者に下記のような情報を提供しておくことを推奨している.
①経口摂取(哺乳)でき,普段通りに眠れていれば,緊急で救急外来などを受診する必要は
なく,翌日以降にかかりつけ医等を受診してよい.
②発熱に対しては水分摂取を促し,体温調節をこまめに行う.
③小児用の市販薬を含めた解熱剤を適宜使用して経過をみてよい.
④経口摂取(哺乳)不良,尿量低下,末梢冷感,顔色不良,呼吸状態の悪化,ぐったりして
いる,意識がはっきりしない,痙攣,異常行動,嘔吐を繰り返すなどの症状が一つでもあれば,
速やかに医療機関に連絡して相談する.
⑤判断に迷った場合は,「こども医療電話相談事業 (#8000)」や日本小児科学会による「こ
どもの救急(http://kodomo-qq.jp/index.php?pname=n8000)」などから情報を得る
ことも可能である.
〇 COVID-19 を含めたその他の感染症の流行状況,受診までの症状経過,既往歴などの基本的
な病歴聴取,バイタルサインの確認,丁寧な身体診察を行い,全身状態の把握や鑑別診断を行う.
〇 COVID-19 の診断に加えて,クループ症候群,肺炎,痙攣,脱水症,脳症,心筋炎などの重
篤な合併症を見逃さずに対応することが重要である.
〇 重症化リスクが低く軽症の場合は,電話やオンラインによる診療も考慮される.ただし,オン
ライン診療後に症状の悪化が生じた際は速やかにかかりつけ医等による対面診療を実施するな
ど,適切に対面とオンラインを組み合わせて診療を行う必要がある.
〇 日本小児科学会は,
「小児 COVID-19 軽症から中等症の治療フローチャート」を公開している .
http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20220926_2022-9-2Covid%20FC.pdf
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6 小児の管理
〇 小児の COVID-19 症例の 95%以上は軽症であるが,2 歳未満や基礎疾患を有する小児は重症
化リスクがあることが以前から知られている.国内においてはオミクロン流行後,クループ症
候群,肺炎,痙攣,悪心・嘔吐,脱水,小児多系統炎症性症候群(MIS-C),脳症,心筋炎を
合併した中等症例・重症例が報告されている.さらに,小児感染例の増加に伴って死亡報告も
増加しており,その約半数は生来健康な小児が占めている(2-5「小児例の特徴」を参照).
日本小児科学会は,新型コロナワクチン接種にあたり考慮すべき小児の基礎疾患を公開す
るとともに , 基礎疾患の有無に関わらず,6 カ月以上のすべての小児に新型コロナワクチン接
種を推奨している.
〇 今冬(2022/23 シーズン)は COVID-19 とインフルエンザの同時流行が予想されることから,
医療の逼迫を回避すると同時に,重症小児患者を見逃さない診療体制の維持が必要である.イ
ンフルエンザ以外にも,RS ウイルス感染症,ヒトメタニューモウイルス感染症,パラインフ
ルエンザウイルス感染症,アデノウイルス感染症などでも重症になることがあり,鑑別も必要
となる.
〇 日本小児科学会は,小児が発熱した際の適切な対応方法や,救急外来の受診や救急車を呼ぶタ
イミングなどについて,保護者に下記のような情報を提供しておくことを推奨している.
①経口摂取(哺乳)でき,普段通りに眠れていれば,緊急で救急外来などを受診する必要は
なく,翌日以降にかかりつけ医等を受診してよい.
②発熱に対しては水分摂取を促し,体温調節をこまめに行う.
③小児用の市販薬を含めた解熱剤を適宜使用して経過をみてよい.
④経口摂取(哺乳)不良,尿量低下,末梢冷感,顔色不良,呼吸状態の悪化,ぐったりして
いる,意識がはっきりしない,痙攣,異常行動,嘔吐を繰り返すなどの症状が一つでもあれば,
速やかに医療機関に連絡して相談する.
⑤判断に迷った場合は,「こども医療電話相談事業 (#8000)」や日本小児科学会による「こ
どもの救急(http://kodomo-qq.jp/index.php?pname=n8000)」などから情報を得る
ことも可能である.
〇 COVID-19 を含めたその他の感染症の流行状況,受診までの症状経過,既往歴などの基本的
な病歴聴取,バイタルサインの確認,丁寧な身体診察を行い,全身状態の把握や鑑別診断を行う.
〇 COVID-19 の診断に加えて,クループ症候群,肺炎,痙攣,脱水症,脳症,心筋炎などの重
篤な合併症を見逃さずに対応することが重要である.
〇 重症化リスクが低く軽症の場合は,電話やオンラインによる診療も考慮される.ただし,オン
ライン診療後に症状の悪化が生じた際は速やかにかかりつけ医等による対面診療を実施するな
ど,適切に対面とオンラインを組み合わせて診療を行う必要がある.
〇 日本小児科学会は,
「小児 COVID-19 軽症から中等症の治療フローチャート」を公開している .
http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20220926_2022-9-2Covid%20FC.pdf
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