よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【資料3-1】新型コロナワクチン(コミナティ筋注5~ 11 歳用)の承認について(医薬・生活衛生局の説明資料) (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24538.html
出典情報 医薬品等行政評価・監視委員会(第7回 3/18)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

7.R
7.R.1

機構における審査の概略
臨床データパッケージ及び審査の方針について

申請者は、臨床データパッケージについて、以下のように説明している。
本薬については、16 歳以上を主な対象7)とした海外第Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ相試験(C4591001 試験)の第Ⅱ/Ⅲパー
トで COVID-19 の発症予防効果及び安全性を既に確認している。加えて、20~85 歳を対象とした国内第
Ⅰ/Ⅱ相試験(C4591005 試験)を実施し、日本人における免疫原性は C4591001 試験の被験者における免
疫原性の結果と同程度であること、安全性についても特段の懸念は認められないことを確認した。本邦
では、これらの 2 試験の成績を根拠として、2021 年 2 月に 16 歳以上の者を対象として「コミナティ筋
注」が製造販売承認された(コミナティ筋注

特例承認に係る報告書(令和 3 年 2 月 8 日付け))。そ

の後、C4591001 試験に追加で組み入れられた 12~15 歳の集団の免疫原性を評価し、16~25 歳の集団の
免疫原性と同程度であること、安全性についても特段の懸念は認められないことを確認し、同年 5 月に
当該成績に基づき接種対象者が 12 歳以上の者に変更された(2021 年 5 月 31 日付け添付文書改訂)。
小児の開発について、他の感染症予防ワクチンでは、成人集団での有効性が臨床試験で確認されてい
る場合、両集団での免疫原性が同程度であることに基づき、臨床的有効性を評価する免疫ブリッジング
の手法が用いられ、薬事承認された実例がある。12~15 歳の小児に対する本薬の開発の際に、同様の方
法に基づき本薬の有効性を示す計画を説明したところ、各規制当局により受け入れられ、実施された試
験の成績に基づき接種年齢が拡大された。そのため、今般の 5~11 歳の小児に対する本剤の開発に際し
ても、同様に免疫ブリッジングの手法を用いて臨床的有効性を評価することとした。
5~11 歳の小児での本剤の開発においては、これらの小児における免疫原性及び安全性を検討する海
外第Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ相試験(C4591007 試験)を実施し、第Ⅰ相パートで本薬の用量検討を行い、安全性及び免
疫原性の結果(7.1.1 参照)から 10 µg を選択した後、続く第Ⅱ/Ⅲ相パートで免疫ブリッジングの手法を
用いて 5~11 歳の小児と C4591001 試験の 16~25 歳の集団で得られた免疫原性データを比較評価する計
画とした。免疫ブリッジングに係る成功基準(GMR の両側 95%CI の下限値が 0.67 を上回り、点推定値
は 0.8 以上、及び抗体応答率の差の両側 95%CI の下限値が-10%を上回る)は、感染症予防ワクチンの
臨床評価に関するガイドライン(Guidelines on clinical evaluation of vaccines: regulatory expectations, WHO
Technical Report Series 1004, Annex 9, 20178))や、他の感染症予防ワクチンの多くの臨床試験における非
劣性マージンの設定(Vaccine 2015; 33: 1426-32)に加えて、本薬の追加免疫の開発(コミナティ筋注



例承認に係る報告書(令和 3 年 11 月 2 日付け))における臨床試験で設定した免疫原性に係る成功基準
9)

も参考に設定した。第Ⅱ/Ⅲ相パートの結果、免疫ブリッジングの成功基準が達成されたことから、5~

11 歳の小児における本薬 10 µg の有効性は期待できると考えた(7.R.2 参照)。また、安全性プロファイ
ルに重大な懸念は認められず、忍容性は確認された(7.R.3 参照)。
なお、本邦における 5~11 歳の小児に対する開発に際しては、前述のとおり、20~85 歳を対象とした
国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(C4591005 試験)で日本人における免疫原性及び安全性を確認済みであることから、
5~11 歳の小児を対象とした国内臨床試験は計画しなかった。
以上より、C4591007 試験の免疫原性及び安全性の成績を根拠として、本剤の製造販売承認申請を行った。

7)
8)
9)

試験実施中に 12~15 歳も組み入れる計画に変更された。
https://www.who.int/publications/m/item/WHO-TRS-1004-web-annex-9(最終確認日:2021 年 12 月 10 日)
FDA ガ イ ダ ン ス 「 Guidance for Industry: Emergency Use Authorization for vaccines to Prevent COVID-19 」 ( 2021 年 5 月 )
(https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/emergency-use-authorization-vaccines-prevent-covid-19(最終確
認日:2021 年 12 月 10 日))及び FDA との協議に基づき「GMR の両側 95%CI の下限が 0.67 を上回り、かつ点推定値が 0.8 以上で
あること」及び「抗体応答率の差の両側 95%CI の下限が-10%を上回ること」と設定された。

10
コミナティ筋注 5~11 歳用_ファイザー株式会社_特例承認に係る報告書

17