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【資料3-1】新型コロナワクチン(コミナティ筋注5~ 11 歳用)の承認について(医薬・生活衛生局の説明資料) (28 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24538.html |
出典情報 | 医薬品等行政評価・監視委員会(第7回 3/18)《厚生労働省》 |
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169 件、失神 138 件、倦怠感 137 件、胸痛 122 件、浮動性めまい 121 件、嘔吐 107 件であった(心筋炎・
心膜炎については 7.R.3.3 参照)。
本薬の製造販売後等の安全性情報において、5~11 歳の小児における情報は限られるものの、12~15
歳の小児の情報を含めても、小児特有と考えられる新たな安全性のシグナルは認められないと考える。
機構は以下のように考える。
現時点で 5~11 歳の小児における本薬の安全性情報は限られるが、本薬の製造販売後等の安全性情報
からは小児特有の新たな懸念を示唆する情報は得られていない。引き続き国内外の情報を収集し、得ら
れた情報に基づき適切な対応を検討する必要がある。
7.R.4
臨床的位置付けについて
本剤の臨床的位置付けについて、機構は以下のように考える。
2021 年 9 月以降、本邦での SARS-CoV-2 新規陽性者数は減少傾向に転じ、12 月 10 日時点でも低値で
推移しているものの、感染・伝播力の強いデルタ株が流行の主流となった同年 7~8 月には、SARS-CoV2 新規陽性者数が急増し、新規陽性者のうち 2 割程度が 10 代以下であった(新型コロナウイルス感染症
の国内発生動向(2021 年 12 月 7 日時点)、https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000864405.pdf(最終
確認日 2021 年 12 月 10 日))。また、今後も新たな変異株の出現により感染拡大が起こる可能性はあ
り、小児で感染・重症化しやすい変異株が流行する可能性も否定できない。
小児の COVID-19 は比較的軽症で、重症化することはまれとされているが、基礎疾患や肥満を有する
小児は COVID-19 の重症化リスクが高いとされており(https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/needextra-precautions/people-with-medical-conditions.html(最終確認日:2021 年 12 月 10 日))、欧米等では一
定の割合で重症例や死亡例が報告されている(Lancet Child Adolesc Health 2020; 4: 653-61)。
また、重症 COVID-19 とは別に、SARS-CoV-2 感染後 2~6 週に発症し、発熱や多臓器障害を伴う MISC/PIMS の発現が海外で多数報告されており(Eur J Pediatr 2020; 180: 2019-34、JAMA Pediatr 2021; 175: 837-45
等)、本邦でも症例報告がある。MIS-C/PIMS は COVID-19 の症状の有無にかかわらず発症し、発症時に
診断基準に達していなくても急激に症状が悪化し、集中治療室等での管理を必要とする場合があり、海
外では頻度は低いものの死亡例も報告されている(小児 COVID-19 関連多系統炎症性症候群(MISC/PIMS)診療コンセンサスステートメント(http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20210916_mis-c_c_s.pdf
(最終確認日:2021 年 12 月 10 日)))。
本邦では、2021 年 12 月 10 日時点で 11 歳以下の小児に対して接種可能な SARS-CoV-2 ワクチンは
ない。一方、海外では同年 12 月 8 日時点で米国、欧州を含む 15 の国又は地域で 5~11 歳の小児に対す
る本剤の製造販売承認又は使用許可がなされている。米国 CDC は、ワクチン接種により小児の COVID
-19 を予防することで、小児自身の COVID-19 に伴う入院、死亡、MIS-C/PIMS、後遺症等のリスク回避
や、小児が感染源となる家庭内や学校での感染拡大防止等が期待できるとし、5 歳以上のすべての小児
に対するワクチン接種を推奨している(https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/vaccines/recommendatio
ns/children-teens.html(最終確認日:2021 年 12 月 10 日))。
本申請において提出された C4591007 試験の成績等より、本剤の 5~11 歳における一定の有効性は期
待でき(7.R.2 参照)、安全性についても現時点で重大な懸念は認められていないと判断した(7.R.3 参
照)。2021 年 12 月 10 日時点で本邦の SARS-CoV-2 新規陽性者数は低値で推移しているが(https://ww
w.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kokunainohasseijoukyou.html(最終確認日:2021 年 12 月 10 日))、基礎疾患
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コミナティ筋注 5~11 歳用_ファイザー株式会社_特例承認に係る報告書
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心膜炎については 7.R.3.3 参照)。
本薬の製造販売後等の安全性情報において、5~11 歳の小児における情報は限られるものの、12~15
歳の小児の情報を含めても、小児特有と考えられる新たな安全性のシグナルは認められないと考える。
機構は以下のように考える。
現時点で 5~11 歳の小児における本薬の安全性情報は限られるが、本薬の製造販売後等の安全性情報
からは小児特有の新たな懸念を示唆する情報は得られていない。引き続き国内外の情報を収集し、得ら
れた情報に基づき適切な対応を検討する必要がある。
7.R.4
臨床的位置付けについて
本剤の臨床的位置付けについて、機構は以下のように考える。
2021 年 9 月以降、本邦での SARS-CoV-2 新規陽性者数は減少傾向に転じ、12 月 10 日時点でも低値で
推移しているものの、感染・伝播力の強いデルタ株が流行の主流となった同年 7~8 月には、SARS-CoV2 新規陽性者数が急増し、新規陽性者のうち 2 割程度が 10 代以下であった(新型コロナウイルス感染症
の国内発生動向(2021 年 12 月 7 日時点)、https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000864405.pdf(最終
確認日 2021 年 12 月 10 日))。また、今後も新たな変異株の出現により感染拡大が起こる可能性はあ
り、小児で感染・重症化しやすい変異株が流行する可能性も否定できない。
小児の COVID-19 は比較的軽症で、重症化することはまれとされているが、基礎疾患や肥満を有する
小児は COVID-19 の重症化リスクが高いとされており(https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/needextra-precautions/people-with-medical-conditions.html(最終確認日:2021 年 12 月 10 日))、欧米等では一
定の割合で重症例や死亡例が報告されている(Lancet Child Adolesc Health 2020; 4: 653-61)。
また、重症 COVID-19 とは別に、SARS-CoV-2 感染後 2~6 週に発症し、発熱や多臓器障害を伴う MISC/PIMS の発現が海外で多数報告されており(Eur J Pediatr 2020; 180: 2019-34、JAMA Pediatr 2021; 175: 837-45
等)、本邦でも症例報告がある。MIS-C/PIMS は COVID-19 の症状の有無にかかわらず発症し、発症時に
診断基準に達していなくても急激に症状が悪化し、集中治療室等での管理を必要とする場合があり、海
外では頻度は低いものの死亡例も報告されている(小児 COVID-19 関連多系統炎症性症候群(MISC/PIMS)診療コンセンサスステートメント(http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20210916_mis-c_c_s.pdf
(最終確認日:2021 年 12 月 10 日)))。
本邦では、2021 年 12 月 10 日時点で 11 歳以下の小児に対して接種可能な SARS-CoV-2 ワクチンは
ない。一方、海外では同年 12 月 8 日時点で米国、欧州を含む 15 の国又は地域で 5~11 歳の小児に対す
る本剤の製造販売承認又は使用許可がなされている。米国 CDC は、ワクチン接種により小児の COVID
-19 を予防することで、小児自身の COVID-19 に伴う入院、死亡、MIS-C/PIMS、後遺症等のリスク回避
や、小児が感染源となる家庭内や学校での感染拡大防止等が期待できるとし、5 歳以上のすべての小児
に対するワクチン接種を推奨している(https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/vaccines/recommendatio
ns/children-teens.html(最終確認日:2021 年 12 月 10 日))。
本申請において提出された C4591007 試験の成績等より、本剤の 5~11 歳における一定の有効性は期
待でき(7.R.2 参照)、安全性についても現時点で重大な懸念は認められていないと判断した(7.R.3 参
照)。2021 年 12 月 10 日時点で本邦の SARS-CoV-2 新規陽性者数は低値で推移しているが(https://ww
w.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kokunainohasseijoukyou.html(最終確認日:2021 年 12 月 10 日))、基礎疾患
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コミナティ筋注 5~11 歳用_ファイザー株式会社_特例承認に係る報告書
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