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資料2-1:前回部会における主な指摘事項への対応(臨床研究中核病院の承認要件見直しについて) (68 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46147.html
出典情報 厚生科学審議会 臨床研究部会(第38回 11/28)《厚生労働省》
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令和5年度以降に、拠点の支援を活用し、顕著な成果・実績に結びついた事例
当拠点の支援を活用し、顕著な成果・実績に結びついた事例は現時点ではないが、当院で取り組んでいる希少疾患に対する医薬品開発支援の事
例について紹介する。
未治療又は副腎皮質ステロイド若しくはトシリズマブで治療中の疾患活動性を有する特発性多中心性キャッスルマン病(iMCD)患者を対象とした、
フィルゴチニブの安全性及び有効性を評価する、医師主導多施設共同治験を、本院医師が治験調整医師として、全国5施設で2024年1月から開始
している。
iMCDは、リンパ節の病理組織像によって特徴づけられる多クローン性のリンパ増殖性疾患であり、日本全国で1,500人の患者がいるとされる原因不
明の指定難病である。副腎皮質ステロイドやトシリズマブの併用にて治療が行われるが、適切な治療が行われない場合や難治性の場合には消耗
が進み、臓器障害や二次性アミロイドーシスに至り、QOLの低下や予後の短縮につながる可能性がある疾患である。トシリズマブの併用にて、症状
改善効果が認められるのは約半数であり、他の確立された治療戦略は存在しないこと、既存治療薬であるステロイドには副作用が多いこと、トシリ
ズマブは注射剤であることからなどから、利便性の高い新たな治療薬が求められている。iMCDではJAKの関与が報告されており、関節リウマチなど

に使用されるJAK阻害剤はIL-6によるシグナルも抑制することに着目し、本試験を計画した。
本医師主導治験は、製薬企業との交渉や提案書等の計画の最初から支援を行い、IRBや試験実施を通して伴走支援を行っている。希少疾患は症
例登録に難渋することがしばしばであるが、通常の症例登録促進対応に加え、キャッスルマン病患者会との連携、難病プラットフォーム登録レジスト
リ(キャッスルマン病、TAFRO症候群、類縁疾患の診療ガイドラインの策定や更なる改良に向けた国際的な総意形成を踏まえた調査研究)のネット
ワークを活用した施設選定を行い、症例登録期間5か月を前倒しで登録完了し、現在データ解析中である(R6年7月16日現在)。

当院AROは、研究者、患者いずれにも寄り添って伴走し、また希少疾患対象研究支援経験を活かし、希少、難治性疾患を対象とした医薬品等開発
についても貢献していく。
分散型治験(DCT)体制整備・実施状況
<実施例>
当院では、DCT実施例はないが、模擬治験実施経験がある。

<システム整備状況>
オンライン診療システムYa Doc導入済、RED Cap導入済(MyCap含む)

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