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参考資料4 有効性評価に基づく子宮頸がん検診ガイドライン更新版2020年3月31日 (18 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25869.html |
出典情報 | がん検診のあり方に関する検討会(第35回 5/25)《厚生労働省》 |
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CIN3+をアウトカムとした感度・特異度
細胞診(ASC₋US+)、HC2、すべての HPV 検査についてそれぞれ 9 研究(87,465 人)、8 研究
(60,383 人)、12 研究(118,811 人)を採用し、メタアナリシスで統合感度、統合特異度を求めた。
1
CIN3+をアウトカムとした細胞診の精度
細胞診(ASC₋US+)の統合感度および統合特異度はそれぞれ 0.658(0.356―0.882)と 0.934
(0.843―0.974)であった。
2
CIN3+をアウトカムとした HPV 検査の精度
HC2 の統合感度および特異度はそれぞれ 0.956 (0.856―0.991)と 0.906 (0.852―0.942)であ
った。すべての HPV 検査の統合感度および統合特異度はそれぞれ 0.933 (0.860―0.974)と
0.894 (0.855―0.924)であった。
3
CIN3+をアウトカムとした細胞診と HPV 検査の精度比較
細胞診と HPV 検査のスクリーニング精度を直接比較した 14 研究によるメタアナリシスから相対
感 度 ・ 特 異 度 を 求 め た 。 細 胞 診 (ASC₋US+) を 1 と し た と き の HC2 の 相 対 感 度 は
1.347(1.016―2.077) 、 相 対 特 異 度 0.944(0.866―1.020) 、 全 HPV 検 査 の 相 対 感 度 は
1.404(1.113―1.917)と相対特異度は 0.945(0.890―0.998)であった。
細胞診(ASC₋US+)と HC2 両者の結果を同時に用いるスクリーニング精度(どちらか一方でも陽
性の場合スクリーニング陽性と判定する方法)が 6 研究(19,113 人)で評価されていた。統合感度は
0.985 (0.780―0.999)、統合特異度は 0.844 (0.684―0.932)と細胞診単独および HPV 検査単独
の両者と比し、全体として感度は優れているが、特異度に劣る傾向が認められた。細胞診単独に
対 す る 相 対 感 度 お よ び 相 対 特 異 度 は と も に 有 意 差 が あ り 1.362 (1.007―2.671) と 0.916
(0.880―0.952)、HC2 単独に対する相対感度および相対特異度は 1.103 (0.951―1.467)および
0.937 (0.896―0.977)と特異度のみ有意に劣る結果であった。
4. 子宮頸がん検診の不利益
1) 偽陽性率
偽陽性率は、1-統合特異度として算出可能である。先に提示した感度および特異度のメタア
ナリシスの結果を用い、検診 1,000 人あたりの真陽性者数と偽陽性者数を比較した。
細胞診と比較して、真陽性者数は HPV 検査で 5 人増加、細胞診・HPV 検査併用法で 7 人増
加した。一方、細胞診と比較して、偽陽性者数は HPV 検査で 42 人増加、細胞診・HPV 検査併
用法で 101 人増加した。両者の差は、59 人であった。
細胞診と比較し、HPV 検査単独法および細胞診・HPV 検査併用法では偽陽性者数は明らか
に増加した。併用法では特にその増数は大きかった。
2) 偽陰性率
浸潤がんに対してのスクリーニング検査の陰性(がんの偽陰性)は対象者にとって不利益となる。
細胞診(ASC₋US+)、HC2、すべての HPV 検査についてそれぞれ 9 研究(87,465 人)、8 研究
(60,383 人)、12 研究(118,811 人)を採用し、メタアナリシスで統合感度、統合特異度を求めた。
1
CIN3+をアウトカムとした細胞診の精度
細胞診(ASC₋US+)の統合感度および統合特異度はそれぞれ 0.658(0.356―0.882)と 0.934
(0.843―0.974)であった。
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CIN3+をアウトカムとした HPV 検査の精度
HC2 の統合感度および特異度はそれぞれ 0.956 (0.856―0.991)と 0.906 (0.852―0.942)であ
った。すべての HPV 検査の統合感度および統合特異度はそれぞれ 0.933 (0.860―0.974)と
0.894 (0.855―0.924)であった。
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CIN3+をアウトカムとした細胞診と HPV 検査の精度比較
細胞診と HPV 検査のスクリーニング精度を直接比較した 14 研究によるメタアナリシスから相対
感 度 ・ 特 異 度 を 求 め た 。 細 胞 診 (ASC₋US+) を 1 と し た と き の HC2 の 相 対 感 度 は
1.347(1.016―2.077) 、 相 対 特 異 度 0.944(0.866―1.020) 、 全 HPV 検 査 の 相 対 感 度 は
1.404(1.113―1.917)と相対特異度は 0.945(0.890―0.998)であった。
細胞診(ASC₋US+)と HC2 両者の結果を同時に用いるスクリーニング精度(どちらか一方でも陽
性の場合スクリーニング陽性と判定する方法)が 6 研究(19,113 人)で評価されていた。統合感度は
0.985 (0.780―0.999)、統合特異度は 0.844 (0.684―0.932)と細胞診単独および HPV 検査単独
の両者と比し、全体として感度は優れているが、特異度に劣る傾向が認められた。細胞診単独に
対 す る 相 対 感 度 お よ び 相 対 特 異 度 は と も に 有 意 差 が あ り 1.362 (1.007―2.671) と 0.916
(0.880―0.952)、HC2 単独に対する相対感度および相対特異度は 1.103 (0.951―1.467)および
0.937 (0.896―0.977)と特異度のみ有意に劣る結果であった。
4. 子宮頸がん検診の不利益
1) 偽陽性率
偽陽性率は、1-統合特異度として算出可能である。先に提示した感度および特異度のメタア
ナリシスの結果を用い、検診 1,000 人あたりの真陽性者数と偽陽性者数を比較した。
細胞診と比較して、真陽性者数は HPV 検査で 5 人増加、細胞診・HPV 検査併用法で 7 人増
加した。一方、細胞診と比較して、偽陽性者数は HPV 検査で 42 人増加、細胞診・HPV 検査併
用法で 101 人増加した。両者の差は、59 人であった。
細胞診と比較し、HPV 検査単独法および細胞診・HPV 検査併用法では偽陽性者数は明らか
に増加した。併用法では特にその増数は大きかった。
2) 偽陰性率
浸潤がんに対してのスクリーニング検査の陰性(がんの偽陰性)は対象者にとって不利益となる。