よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料4 有効性評価に基づく子宮頸がん検診ガイドライン更新版2020年3月31日 (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25869.html
出典情報 がん検診のあり方に関する検討会(第35回 5/25)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

I. 子宮頸がん検診ガイドライン 2009 年度版の概要
2009 年に公開した「有効性評価に基づく子宮頸がん検診ガイドライン」1)では、1985 年 1 月か
ら 2007 年 10 月に至る関連文献を抽出し、以下の検診方法について、子宮頸がん死亡率減少効
果、不利益、検診精度などを検討した。
細胞診(従来法)については、子宮頸がん死亡率減少効果を検討した直接的証拠として、無作
為化比較試験[RCT(randomized controlled trial)]は行われていなかったが、複数のコホート研
究、症例対照研究、時系列研究が報告されており、その結果は極めて一致性が高かった。死亡率
減少効果には相応の証拠があると判断し、対策型検診でも任意型検診でも実施することを推奨し
た。(推奨グレード B)
細胞診(液状検体法)については、子宮頸がん死亡率減少効果を検討した直接的証拠はなかっ
たが、精度を検討した無作為化比較試験を含む複数の研究において、細胞診(従来法)と感度・特
異度がほぼ同等であることが認められた。このため細胞診(従来法)と同様に死亡率減少効果には
相応の証拠があると判断し、対策型検診でも任意型検診でも実施することを推奨した。(推奨グレ
ード B)
HPV 検査単独法、細胞診・HPV 検査併用法、HPV 検査陽性者への細胞診トリアージについ
ては、死亡率減少効果や浸潤がん罹患率減少効果などの直接的証拠はなく、間接的証拠として
CIN2+、CIN3+の発見率を細胞診と比較した研究など、精度を比較した報告のみがみられた。こ
のため死亡率減少効果の有無を判断する証拠が不十分であり、対策型検診として実施は勧めら
れず、任意型検診として実施する場合は、死亡率減少効果が不明であることと不利益について適
切に説明する必要があるとした。(推奨グレード I)
いずれのスクリーニング検査法にも共通した不利益として、過剰診断および子宮頸部円錐切除
術による妊娠関連の偶発症を認めた。