資 料4-1 令和3年度第6回安全技術調査会の審議結果について (377 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26025.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会(令和4年度第1回 6/8)《厚生労働省》 |
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べきである。逆にウイルスクリアランス指数の総計は、このようなウイルスクリアラン
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ス試験に固有の限界ないしは不適切な試験計画のために過大評価される場合もあるこ
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とに留意する必要がある。
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(9)ウイルスクリアランス能の選択性
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あるウイルス除去工程又は不活化工程が一部のウイルスに対しては極めて有効であ
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るが、それ以外のウイルスに対しては有効ではない可能性がある。例えば、S/D(有
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機溶媒/界面活性剤)処理は、一般に脂質膜を持つウイルスに対しては有効であるが、
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脂質膜を持たないウイルスに対しては有効ではない。
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(10)抗体による影響
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試料中に試験に用いるウイルスに対する抗体が存在すると、ウイルスの分配不活化
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処理に対する感受性に影響を与える可能性がある。ウイルスの感染性を中和するのみ
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でなく、試験系の設計を複雑にする。したがって、試料中のウイルスに対する抗体の存
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在は一つの重要な測定干渉要素であると考えられる。
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(11)アッセイ法の検出感度
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ウイルスのアッセイ法は、ウイルスクリアランス指数の算定に大きく影響するので、
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可能な限り検出感度の高い方法を用い、事前にアッセイ法の検出感度を把握しておく
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必要がある。
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(12)ウイルスクリアランス試験の再現性及び信頼限界
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ウイルス除去工程及び不活化工程として有効であることを示すためには、少なくと
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も 2 回以上の独立した試験により添加ウイルス量の低減に再現性があることを立証す
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る必要がある。
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ウイルスクリアランス能の再評価が必要な場合
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製造工程を変更する場合には、必ずその変更がウイルスクリアランス能に関して、直接的
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又は間接的に影響しないかを評価し、必要に応じてウイルスクリアランス試験を実施し、製
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造工程全体が適切なウイルスクリアランス指数を有することを再度検証する。なお、製造工
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程の変更によってウイルスクリアランス指数が変化する可能性があるため留意すること。
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6.1
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ウイルスクリアランス試験に用いる測定法
ウイルス感染価の測定法
感染価の測定法には、プラーク測定法、細胞変性効果による検出法(例えば TCID50 法)
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などがある。測定法は、十分な感度と再現性を持つべきであり、コントロールを用いて統計
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学的に分析可能な結果が得られるようにすること。
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6.2
核酸増幅検査(NAT)
核酸増幅検査(Nucleic acid amplification test; NAT)は、現行の血清学的検査が陰性で
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