よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資 料4-1 令和3年度第6回安全技術調査会の審議結果について (377 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26025.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会(令和4年度第1回 6/8)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

360

べきである。逆にウイルスクリアランス指数の総計は、このようなウイルスクリアラン

361

ス試験に固有の限界ないしは不適切な試験計画のために過大評価される場合もあるこ

362

とに留意する必要がある。

363

(9)ウイルスクリアランス能の選択性

364

あるウイルス除去工程又は不活化工程が一部のウイルスに対しては極めて有効であ

365

るが、それ以外のウイルスに対しては有効ではない可能性がある。例えば、S/D(有

366

機溶媒/界面活性剤)処理は、一般に脂質膜を持つウイルスに対しては有効であるが、

367

脂質膜を持たないウイルスに対しては有効ではない。

368

(10)抗体による影響

369

試料中に試験に用いるウイルスに対する抗体が存在すると、ウイルスの分配不活化

370

処理に対する感受性に影響を与える可能性がある。ウイルスの感染性を中和するのみ

371

でなく、試験系の設計を複雑にする。したがって、試料中のウイルスに対する抗体の存

372

在は一つの重要な測定干渉要素であると考えられる。

373

(11)アッセイ法の検出感度

374

ウイルスのアッセイ法は、ウイルスクリアランス指数の算定に大きく影響するので、

375

可能な限り検出感度の高い方法を用い、事前にアッセイ法の検出感度を把握しておく

376

必要がある。

377

(12)ウイルスクリアランス試験の再現性及び信頼限界

378

ウイルス除去工程及び不活化工程として有効であることを示すためには、少なくと

379

も 2 回以上の独立した試験により添加ウイルス量の低減に再現性があることを立証す

380

る必要がある。

381
382

5

ウイルスクリアランス能の再評価が必要な場合

383

製造工程を変更する場合には、必ずその変更がウイルスクリアランス能に関して、直接的

384

又は間接的に影響しないかを評価し、必要に応じてウイルスクリアランス試験を実施し、製

385

造工程全体が適切なウイルスクリアランス指数を有することを再度検証する。なお、製造工

386

程の変更によってウイルスクリアランス指数が変化する可能性があるため留意すること。

387
388

6

389

6.1

390

ウイルスクリアランス試験に用いる測定法
ウイルス感染価の測定法

感染価の測定法には、プラーク測定法、細胞変性効果による検出法(例えば TCID50 法)

391

などがある。測定法は、十分な感度と再現性を持つべきであり、コントロールを用いて統計

392

学的に分析可能な結果が得られるようにすること。

393
394
395

6.2

核酸増幅検査(NAT)

核酸増幅検査(Nucleic acid amplification test; NAT)は、現行の血清学的検査が陰性で

11

375