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【資料No.1】★審査報告書 (24 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26901.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第3回 7/20)、医薬品第二部会(令和4年度第6回 7/20)(合同開催)《厚生労働省》
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ヒト肝ミクロソームと本薬(0.1~100 µmol/L)を CYP 分子種の基質及び NADPH 存在下でインキュ
ベートし、基質の代謝活性に対する本薬の阻害作用が検討された。その結果、本薬は CYP2C8 の代
謝活性に対して阻害作用を示した(IC50:35 µmol/L)一方、検討された他の分子種の基質の代謝に
対して、明確な阻害作用を示さなかった(IC50:100 µmol/L 超)。



ヒト肝ミクロソームと本薬(0.1~100 µmol/L)を NADPH 存在下でプレインキュベート後、CYP 分
子種の基質とインキュベートし、基質の代謝活性に対する本薬の時間依存的な阻害作用が検討され
た。その結果、本薬は CYP3A4/5 の代謝活性に対して時間依存的阻害作用を示し、kinact 及び KI 値は、
ミダゾラムの代謝に対しては 0.046 min−1 及び 84 µmol/L、テストステロンの代謝に対しては
0.055 min−1 及び 86 µmol/L であった。一方、検討されたその他の分子種の基質の代謝に対して、本
薬は明確な時間依存的な阻害作用を示さなかった。
ヒト肝ミクロソームと本薬を、UGT 分子種(UGT1A1、1A3、1A4、1A6、1A9、2B7 又は 2B15)の基

質及び UDPGA 存在下でインキュベートし、基質の代謝活性28)に対する本薬(0.1~100 µmol/L)の阻害
作用が検討された。その結果、検討されたいずれの分子種に対しても、本薬は明確な阻害作用を示さな
かった(IC50:100 µmol/L 超)。
4.5.2

薬物代謝酵素の誘導作用(CTD 5.3.2.2-03)

ヒト初代培養肝細胞を用いて、本薬による各 CYP 分子種(CYP1A2、2B6、2C8、2C9、2C19 及び 3A4)
に対する誘導作用が検討された。ヒト初代培養肝細胞に本薬(1~100 µmol/L)を添加し 72 時間インキ
ュベートしたときの mRNA 発現量について、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9 及び CYP3A4 では、本薬添
加により媒体対照(0.1%DMSO)に対して最大 2 倍以上の増加が認められ、CYP2C19 では陽性対照29)で
あるリファンピシンと同程度の mRNA 発現量の増加(リファンピシン:最大 1.70 倍、本薬:最大 1.80
倍)が認められた30)。また、酵素活性について、CYP1A2 では、本薬添加により媒体対照(0.1%DMSO)
に対して最大 2 倍以上の増加が認められた。
以上より、本薬は検討されたいずれの CYP 分子種(CYP1A2、2B6、2C8、2C9、2C19 及び 3A4)に対
しても誘導作用を示すことが示唆された。

4.5.3

薬物トランスポーターの基質性(CTD 5.3.2.2-06)

Caco-2 細胞を用いて、P-gp 又は BCRP 阻害剤31)存在下及び非存在下における本薬の 14C 標識体(1 及
び 10 µmol/L)の頂端膜側から基底膜側への見かけの透過係数に対する基底膜側から頂端膜側への見か
けの透過係数の比(Efflux 比)が検討された。本薬の 14C 標識体 1 及び 10 µmol/L 添加時の efflux 比は、
検討に用いられた基質(濃度)は以下のとおり。
UGT1A1:17β-Estradiol(12 µmol/L)、UGT1A3:ケノデオキシコール酸(160 µmol/L)、UGT1A4:trifluoperazine(20 µmol/L)、UGT1A6:
1-naphthol(2 µmol/L)、UGT1A9:プロポフォール(16 µmol/L)、UGT2B7:モルヒネ(400 µmol/L)、UGT2B15:oxazepam(100 µmol/L)
29)
検討に用いられた陽性対照(濃度)は以下のとおり。
CYP1A2:オメプラゾール(50 µmol/L)、CYP2B6:フェノバルビタール(1,000 µmol/L)、CYP2C8、2C9、2C19 及び 3A4:リファン
ピシン(20 µmol/L)
30)
CYP2C19 の mRNA 発現量の媒体対照(0.1%DMSO)に対する増加倍率が、陽性対照であるリファンピシンでも 2 倍未満であったこ
とについて、pregnane X 受容体を介した CYP2C19 の mRNA 発現量の増加倍率は、CYP2C8、2C9 及び 3A4 と比較して弱いことが知
られており(Drug Metab Dispos 2001; 29: 242-51)、当該検討においても同様の傾向が認められていること、CYP2C8、2C9 及び 3A4
の mRNA 発現量の媒体対照(0.1%DMSO)に対する増加倍率は 2 倍を超えていることから、当該検討結果に基づき本薬の CYP2C19
の誘導作用を検討することは可能である、と申請者は説明している。
31)
検討に用いられた阻害剤(濃度)は以下のとおり。
P-gp:ベラパミル(30 µmol/L)、BCRP:Ko143(1 µmol/L)
28)

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ゾコーバ錠 125 mg_塩野義製薬株式会社_審査報告書

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